こんにちは、opoです(opo_85)
ナンガの寝袋を購入しようと思った時、UDDにするか、オーロラライトにするかで迷いませんか?
私自身もUDDにするか、オーロラライトにするかですごく迷いました
この記事では、UDDとオーロライトの違いを解説しつつ、実際に両方を触ってみたり、試してみて感じたことをお伝えします
UDDとオーロラライトのスペック比較ができるリストも作ったのでモデル別の比較もできます
- オーロラライトとUDDの違い
- スペックの比較
- シリーズごとに比較してみてわかる違い
- それぞれのメリット・デメリット
あなたの寝袋選びの参考になれば嬉しいです
結論:選んだのはオーロラライト
比較・検討した結果、私が選んだのは
オーロラライトです
オーロラライトにした詳しい理由は後半で解説します
それではオーロラライトとUDDの違いや比較を詳しくみていきましょう
UDDとオーロラライトの三つの大きな違い
UDDとオーロラライトの違いは三つです
- 水濡れからダウンを守るための方法(防水のアプローチ)
- ダウンの品質
- 使っている生地
この三つ違いについて詳しくみていきましょう
水濡れから守るための方法の違い(防水の方法)

UDDとオーロラライトの性能の違いは水濡れから守るための方法が違うことです
水濡れから守る、
というのは雨だったり、身体からでる汗だったり、テント内の結露だったりです
ダウンの弱点は水に濡れると保温力が低下してしまうことです
ダウンは通常、ダウンの中にデッドエアーを溜め込み、膨らんだ状態(ロフト)で最大限の保温力を発揮します
ダウンが水に濡れてしまうことでダウンのロフトが潰れてしまうことで保温力が低下してしまう原因になってしまいます
ダウン製の寝袋やウエアは、保温力低下を防ぐためにダウンが水に濡れないように対策をしています
- UDDは「ダウン」に撥水加工をして対策!
- オーロラライトは「生地」に防水加工をして対策!
UDDはダウンそのものに撥水加工して対策している!

UDDはダウンそのものに超撥水加工をすることで水濡れに対する対策をしています
UDDはDXの羽毛に超撥水加工を施した高品質で高機能なダウンで、フィルパワーは770FP。羽毛と撥水剤の樹脂を分子レベルで結合し、細かな粒子の壁を作ることで水の侵入を防ぐ。「湿気を通すが、水を吸わない」最適なダウンです。
引用:NANGA
ダウンそのものに撥水加工をすることで生地を極限まで薄くすることができ、軽く小さく暖かいのがUDDのいいところ
湿気を通しやすいのも特徴で、体から出る汗などの影響で寝袋内部に溜まる湿気も発散させてくれます
“UDD”とは、「ウルトラ ドライ ダウン」の頭文字をとって名付けられています
オーロラライトは防水生地を使って防水している

オーロラライトは生地の防水性を高めることで水濡れに対応しています
オーロラライトシリーズはオーロラテックという生地を使っていて、
多孔質ポリウレタン防水コーティング加工を施したナイロン生地。防水性を高めると蒸気透湿性が低下するという問題を高レベルで解決した素材。2レイヤー地で20,000mm・透湿性6,000g/m2/24hrs、という高レベルの防水透湿性能を持っています。
引用:NANGA
ですが、
UDDと比べるとその通気性は劣ります
例えば、よく汗をかく人なんかは、発散が追いつかずに蒸れてしまい不快さを感じることもあるかもしれません
生地自体の防水性が高いので雨には強く、カバーがなくても使用することができるのはオーロラライトのメリットです
フィルパワー(ダウンの品質)の違い

ダウンの品質は”FP(フィルパワー)”という単位で表示されます。
ダウンの測定基準で、「ダウンの強度」「その圧力に対する反発力」「かさ高さ」を数値で表したものです
数値が高いほど高品質と言われていて、同じダウン量ではFP数値の高い方が保温力が高いです
オーロラライト | UDD |
760FP | 770FP |
若干UDDの方が高いFPのダウンになっています(同等のダウン量の場合、UDDダウンの方が保温力が高いということ)
使っている生地の違い(肌触りの違い)
UDDとオーロラライトは使用されている生地に違いがあります
実際に触ってみると生地の違いがわかります


生地自体はUDDの方が柔らかくて触っていて気持ち良いです
オーロラライトはUDDと比べるとパリッとした生地で、若干ゴワゴワしていて硬さを感じますが、防水性の高い生地を使っているのが分かります
オーロラライト | UDD | |
---|---|---|
表地 | 15D オーロラテックス® | 15Dナイロンシレ撥水加工 |
裏地 | 15Dリップストップナイロン | 15Dナイロンシレ撥水加工 |
D(デニール)とは生地の厚さの単位のことで、数値が大きい方が厚手、小さくなると薄くなります
UDDとオーロラライト、実際に寝てみた感じ
実際に寝てみた感じですが、生地が柔らかい分、UDDの方が柔らかくて、気持ちが良いです
オーロラライトは触ってみた感じはパリッとしていて、ゴワゴワ感がありますが、寝てみると触った時に感じたほど気になりませんでした
外側は防水性を高めるためにゴワゴワしていますが内側は柔らかいです


比較一覧
ここからはオーロライト、UDDそれぞれのシリーズのスペック一覧と比較表をみていきましょう
オーロラライト:スペック一覧
(リストはスクロールすることができます)
モデル名 | 快適温度 | 下限温度 | 収納サイズ(cm) | 重量(g) | 価格(税込) |
LEVEL8-23オーロラ | -13℃ | -23℃ | φ21 × 41cm | 約1,670g | ¥106,700 |
LEVEL8-13オーロラ | -8℃ | -13℃ | φ17 × 31cm | 約1,260g | ¥82,500 |
オーロラライト900DX | -10℃ | -19℃ | φ21 × 41cm | 約1,400g | ¥71,500 |
オーロラライト750DX | -8℃ | -16℃ | φ19 × 31cm | 約1,280g | ¥66,000 |
オーロラライト600DX | -4℃ | -11℃ | φ17 × 31cm | 約1,100g | ¥59,400 |
オーロラライト450DX | 0℃ | -5℃ | φ14 × 30cm | 約865g | ¥47,300 |
オーロラライト350DX | 5℃ | 0℃ | φ13 × 25cm | 約730g | ¥41,800 |
LEVEL8シリーズからもオーロラライトがベースになっているモデルが2つあります
UDD BAG:スペック一覧
(リストはスクロールすることができます)
モデル名 | 快適温度 | 下限温度 | 収納サイズ(cm) | 重量(g) | 価格(税込) |
-20 UDD BAG | -11℃ | -20℃ | φ21 × 41cm | 約1,540g | ¥104,500 |
-10 UDD BAG | -5℃ | -10℃ | φ17 × 31cm | 約1,140g | ¥80,300 |
UDD1000DX | -9℃ | -16℃ | φ21 × 41cm | 約1,450g | ¥77,000 |
UDD810DX | -7℃ | -13℃ | φ19 × 31cm | 約1,260g | ¥70,400 |
UDD630DX | -5℃ | -10℃ | φ17 × 31cm | 約1,045g | ¥60,500 |
UDD450DX | 1℃ | -4℃ | φ14 × 30cm | 約825g | ¥49,500 |
UDD380DX | 3℃ | -2℃ | φ13 × 25cm | 約680g | ¥42,900 |
UDD280DX | 8℃ | 4℃ | φ13 × 20cm | 約550g | ¥34,100 |
UDD180DX | 11℃ | 7℃ | φ12 × 20cm | 約450g | ¥29,700 |
UDDキルト350 | – | 5℃(想定) | φ13 × 25cm | 約550g | ¥35,850 |
オーロラライトと同様にLEVEL8シリーズはUDDBAGがベースになっているモデルが2つあります
UDDBAGシリーズにはキルト型の寝袋もあり、キルト型は使用温度がナンガ独自の想定使用温度として設定されています
キルト型の寝袋はフードや背面がない寝袋のことです
スリーピングマットをくっつけて使うことが前提の寝袋で、余分なものを排除して軽さ・コンパクトさに特化された寝袋で、装備を軽くしたいULハイカーやキャンパーに好まれている寝袋です
出典:グリップスHPより
2023年最新:シリーズ別の比較
UDDとオーロラライトをシリーズ別にまとめてみるとこんな感じです
オーロラライト | UDD BAG |
LEVEL8-23 オーロラライト 対応温度:-13℃ / -23℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,670g 価格:¥106,700 | LEVEL8-20 UDD 対応温度:-11℃ / -20℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,540g 価格:¥104,500 |
LEVEL8-13 オーロラライト 対応温度:-8℃ / -13℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,260g 価格:¥82,500 | LEVEL8-10 UDD 対応温度:-5℃ / -10℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,140g 価格:¥80,300 |
オーロラライト900DX 対応温度:-10℃ / -19℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,400g 価格:¥71,500 | UDD1000DX 対応温度:-9℃ / -16℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,450g 価格:¥77,000 |
オーロラライト750DX 対応温度:-8℃ / -16℃ 収納サイズ:φ19 × 31cm 重量:約1,200g 価格:¥66,000 | UDD810DX 対応温度:-7℃ / -13℃ 収納サイズ:φ19 × 31cm 重量:約1,260g 価格:¥70,400 |
オーロラライト600DX 対応温度:-4℃ / -11℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,050g 価格:¥59,400 | UDD630DX 対応温度:-5℃ / -10℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,045g 価格:¥60,500 |
オーロラライト450DX 対応温度:0℃ / -5℃ 収納サイズ:φ14 × 30cm 重量:約865g 価格:¥47,300 | UDD450DX 対応温度:1℃ / -4℃ 収納サイズ:φ14 × 30cm 重量:約825g 価格:¥49,500 |
オーロラライト350DX 対応温度:5℃ / 0℃ 収納サイズ:φ13 × 25cm 重量:約750g 価格:¥41,800 | UDD380DX 対応温度:3℃ / -2℃ 収納サイズ:φ13 × 25cm 重量:約680g 価格:¥42,900 |
UDD280DX 対応温度:8℃ / 4℃ 収納サイズ:φ13 × 20cm 重量:約550g 価格:¥34,100 | |
UDD180DX 対応温度:11℃ / 7℃ 収納サイズ:φ12 × 20cm 重量:約450g 価格:¥29,700 | |
UDD350 キルト 想定使用温度:5℃ 収納サイズ:φ13 × 25cm 重量:約550g 価格:¥35,850 |
上記のラインナップにはNANGAのホームページに載っているモデルに加え、廃盤になっているけど、アマゾンなどで販売されているモデルもあります
UDDBAG1000、UDDBAG280、UDDBAG180
比較してわかるそれぞれのメリット・デメリット
それぞれのメリット・デメリットは以下のとおり
オーロラライト | UDD |
・高い防水性の生地 ・カバー無しでも使える | ・高い通気性(透湿性) ・超撥水加工のダウン ・柔らかい生地 |
オーロラライト | UDD |
・生地がゴワゴワする ・透湿性が劣る ・ラインナップが少ない | ・防水性が劣る ・シュラフカバーが必要 |
結局どちらにするか
- 対応温度はオーロラライトの方がスペックが高い
- 価格はUDDBAGのほうが若干高い
- 重量はUDDの方が若干軽い(例外あり)
- 収納サイズはほぼ同じ
- UDDにはオーロラライトにない夏用モデルがある(廃盤あり)
実際にスペックを比較してみる、どちらもそんなに大きく違うところはなく若干の差です
どちらがいいとは断言することはできません
ですが、特徴に違いからどちらがいいか、というのはあります
- 通気性が高いので蒸れにくく、汗のかきやすい人
- カバーをすでに持っている、またはカバーを使うことを前提にしている人
- 登山での使用も視野に入れている人
- カバーは持っていない、またはカバーなしでの使用したい人
- 悪天候でもキャンプしたい人
- キャンプでの使用がメインの人
UDDではなくオーロラライトにした3つの理由
それぞれの特徴やスペックを比較して悩んだ結果、
私はオーロラライトにしました
私がオーロラライトを選んだ理由は以下三つ
- 防水性が高い方が良かった(カバーは持っているけど、極力使いたくない)
- 通気性はジッパーの開閉で調整すればいい
- 生地のゴワゴワは気にならなかった
カバーなしでも使用OKな防水性の高さ

カバーをするのは面倒だし、できるだけ持ち物は減らしたいので防水性が高いのを重視しました
カバーなしでも使えるというのは、実はコスト面でもメリットになります
シュラフカバーもピンキリですが、防水透湿性の高いゴアテックス性のカバーは数万円するなんてザラです(その分、性能はいいけど)
寝袋台+カバー代となると初期費用はさらにかかってしまいます
オーロラライトは基本的にカバーがなくても使える寝袋ですが、寒さ対策としてカバーを使うことはあります
快適使用温度を下回る環境での使用時には寒さの対策としてカバーを使います
カバーがなくても使えるのは出入りがしやすいのもメリットです
カバーがある場合、出入りの時にメインの寝袋のジッパーとカバーのジッパーを開閉しなくてはいけませんが、寝袋だけならジッパーは一つなのでちょっとだけ楽です
蒸れ対策はジッパーの開閉でできる
通気性ではUDDには劣るオーロラライトですが、正直、暑い時にはジッパーを開ければいいし、寝袋に入らずに掛け布団のようにすることで調節が可能なので通気性は重視しませんでした
オーロラライトを使って実際に寝てみて蒸れを感じたことはほとんどありません
(カバーを使用した時には蒸れを感じます)
ゴワゴワした生地は寝てみると気にならない

オーロラライトはUDDと比べるとゴワゴワ・ガサガサしてるんですけど、実際には気になりませんでした
寝袋に入ってみた感じもまったく気になりませんでした
裏地にはやわらかい生地が使われているので寝ていて気持ちいいです
オーロラライトのどのモデルにするか?おすすめ3選
どちらのシリーズに決めたら次はどのモデルにするかです
使う季節や環境に合わせて寝袋を選びます
「寒がり」な人にはオーロラライト750DX
オーロラライト750DXは快適使用温度がマイナス8℃のハイスペックな寝袋
キャンプでの使用がメインなら最強クラスです
冬キャンプへの寒さに不安がある人でもオーロラライト750DXなら大抵のキャンプで寒さを感じずに安心して寝る事ができます
山岳地帯での使用でも十分に対応していくことができるスペックです
冬用の寝袋でコンパクトさを重視するならオーロラライト600DX
冬用の寝袋が欲しいけど、
- 装備はコンパクトに軽くしたい
- そこまでハイスペックな寝袋はいらない
- でも寒い思いはしたくない
そんな人におすすめなのがオーロラライト600DXです
750DXに比べるとスペックは劣りますが、軽量でコンパクトになるのがオーロラライト600DXのいいところ
快適使用温度はマイナス4℃ですが、冬キャンプなら問題ありません
最強の3シーズン用寝袋:オーロラライト450DX
3シーズン用の寝袋を新調するにあたって私が最後まで悩んだのがオーロラライト350DXにするか450DXにするかでした
- ほぼ4シーズン使える
- 暑い時期は寝袋使わない
- 「コンパクト」「軽さ」よりも「あたたかさ」重視
- 今のバックパックなら450DXでも十分入る
- 価格
おすすめの寝袋:さかいやスポーツ別注オーロラライト
そんな人におすすめしたいのが「さかいやスポーツ」が別注で作っているオーロラライトシリーズです
創業70年を超える老舗アウトドア用品店が別注している寝袋で、オリジナルのオーロラライトに比べて価格がリーズナブルなのが魅力です
さかいやスポーツ別注のオーロラライトについてより詳しくはこちらで解説しています
使用感など詳しくはこちらから
まとめ
- 水濡れからダウンを守るための方法(防水のアプローチ)
- ダウンの品質
- 使っている生地
オーロラライト | UDD | |
メリット | ・高い防水性の生地 ・カバー無しでも使える | ・高い通気性(透湿性) ・超撥水加工のダウン ・柔らかい生地 ・ラインナップが多い |
デメリット | ・生地がゴワゴワする ・透湿性が劣る ・ラインナップが少ない | ・防水性が劣る ・シュラフカバーが必要 |
- 通気性が高いので蒸れにくく、汗のかきやすい人
- カバーをすでに持っている、またはカバーを使うことを前提にしている人
- 登山での使用も視野に入れている人
- カバーは持っていない、またはカバーなしでの使用したい人
- 悪天候でもキャンプしたい人
- キャンプでの使用がメインの人
おわりに
いかがでしたでしょうか
UDDもオーロラライトも間違いなくすごくいい寝袋です
それぞれの特徴から自分にあった寝袋を選んてみてください
何かあなたの寝袋選びの参考になれば嬉しいです
最後まで読んでいただきありがとうございました!何か参考になれば嬉しいです
ではまた!