ナンガから新たにハイスペックな寝袋が発売されるようです
ナンガ好きの私としては気になるところで、
この記事では、ナンガ・マウンテンピークスリーピングバッグ700の特徴やスペックを徹底解説します!
倉岡裕之さん監修の最強ダウンシュラフ
紹介するナンガ・マウンテンピークスリーピングバッグ700は、山岳ガイドの倉岡裕之さんが監修して作られたシュラフです
倉岡裕之(くらおかひろゆき)さんはエベレストに9回登頂していて、その記録は日本人最多です。
セブンサミッツ(世界7大陸最高峰)の登頂経験があるほか、マナスル、チョ・オユーといった8,000m峰の山々を舞台に活躍しています[引用:Wikipedia]
そんな倉岡裕之さんが、高所登山に挑む人たちに向け、ナンガの最先端のテクノロジーを用いて作られたのが「マウンテンピークスリーピングバッグ700」です
それではさっそく特徴についてみていきましょう
マウンテンピークスリーピングバッグ700の特徴
出典:NANGA
- 930フィルパワー!ULDXシルバーグースダウン
- ナンガではめずらしいセンタージップ
- 上半身は通常よりも大きめの作り
- 生地
- 構造:ディファレンシャルボックスキルト
930フィルパワー!ULDXシルバーグースダウン
出典:NANGA
マウンテンピークスリーピングバッグ700にはナンガのダウンでも高品質のULDXダウンが使用されています
ULDX | SPDX | UDD | DX |
930FP | 860FP | 770FP | 760FP |
ULDXはハンガリー産のシルバーグースダウンで、930フィルパワー(FP)のダウンはナンガの製品で使われるダウンの中でも最高品質です
そんな最高品質のダウンを700gも封入されているのがマウンテンピークスリーピングバッグ700です
ダウンの測定基準で、「ダウンの強度」「その圧力に対する反発力」「かさ高さ」を数値で表したものです
数値が高いほど高品質と言われていて、同じダウン量ではFP数値の高い方が保温力が高いです
使用温度は快適使用温度がマイナス11℃
ナンガの最高品質のダウンが使われたシュラフと言われれば気になるのが使用温度(スペック)ですよね
マウンテンピークスリーピングバッグ700は、
快適使用温度がマイナス11℃、下限温度がマイナス20℃です
ナンガではめずらしいセンタージップ
出典:NANGA
マウンテンピークスリーピングバッグ700にはセンタージップになっていて、緊急時の出入りのしやすさを考慮し、センタージップになっているそうです
ちなみに、現行モデルでセンタージップが採用されているのはミニマリスムだけです
上半身は通常よりも大きめの作り
出典:NANGA
マウンテンピークスリーピングバッグ700と同時に発売されるダウンワンピースと合わせての使用を想定されているので上半身の作りは通常のものよりも大きめに作られています
下半身は冷気の侵入を防ぐためにコンパクトでタイトな作りにしてあるようです
上半身は通常よりも大きめに作られているということなので、体格のがっしりした人でこれまでの寝袋では窮屈に感じていた人にとっては救世主となるかもしれません
出典:NANGA
寝袋単体での使用温度が快適使用温度マイナス11℃の下限温度がマイナス20℃ですが、ダウンワンピースを着る事でさらに過酷な環境でも使用できるようになります
生地:15dナイロンシレ
生地にはUDDBAGシリーズと同じ15dナイロンシレが使われています
15d(デニール)という薄いナイロンに撥水加工がされた生地です
D(デニール)とは生地の厚さの単位のことで、数値が大きい方が厚手、小さくなると薄くなります
構造:ディファレンシャルボックスキルト
出典:NANGA
ディファレンシャルボックスキルト構造になっていて、ダウンの偏りによるコールドスポットをなくせる構造になっています
マウンテンピークスリーピングバッグ700の基本情報
出典:NANGA
快適使用温度/下限温度 | -11℃/-20℃ |
ダウン量 | 700g/930FP |
収納サイズ | φ21 × 41cm |
重量 | 1,540g |
構造 | ディファレンシャルボックス |
生地 | 15D ナイロンシレ撥水 |
価格(税込) | 154,000円 |
ナンガのダウンシュラフのラインナップのなかではダントツに高価なシュラフとなっています
納期は10月〜
2023年9月時点では予約販売であり、納期については10月中旬以降になるようです
オーロラライトシリーズ、UDDBAGとのスペック比較
オーロラライト、UDDBAGシリーズの冬用寝袋とのスペックを比較するとこんな感じ
マウンテンピークスリーピングバッグ700 |
対応温度:-10℃ / -20℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,540g ダウン量:700g 価格:¥154,000 |
オーロラライト | UDD BAG |
LEVEL8-23 オーロラライト 対応温度:-13℃ / -23℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,670g ダウン量:1,000g 価格:¥106,700 | LEVEL8-20 UDD 対応温度:-11℃ / -20℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,540g ダウン量:950g 価格:¥104,500 |
LEVEL8-13 オーロラライト 対応温度:-8℃ / -13℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,260g ダウン量:590g 価格:¥82,500 | LEVEL8-10 UDD 対応温度:-5℃ / -10℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,140g ダウン量:550g 価格:¥80,300 |
オーロラライト900DX 対応温度:-10℃ / -19℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,400g ダウン量:900g 価格:¥71,500 | UDD1000DX 対応温度:-9℃ / -16℃ 収納サイズ:φ21 × 41cm 重量:約1,450g ダウン量:1,000g 価格:¥77,000 |
オーロラライト750DX 対応温度:-8℃ / -16℃ 収納サイズ:φ19 × 31cm 重量:約1,200g ダウン量:750g 価格:¥66,000 | UDD810DX 対応温度:-7℃ / -13℃ 収納サイズ:φ19 × 31cm 重量:約1,260g ダウン量:810g 価格:¥70,400 |
オーロラライト600DX 対応温度:-4℃ / -11℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,050g ダウン量:600g 価格:¥59,400 | UDD630DX 対応温度:-5℃ / -10℃ 収納サイズ:φ17 × 31cm 重量:約1,045g ダウン量:630g 価格:¥60,500 |
厳冬期の北アルプスや、北海道の山岳地帯での使用ということなら単体で使用するのにピッタリではありますが、コスパ面を考えると、オーロラライトのSPDXダウンを使用したモデルの方が経済的です
まとめ
- ナンガの最高品質の930フィルパワー、ULDXシルバーグースダウンを使用
- ナンガではめずらしいセンタージップで出入りが楽
- ダウンウエアをきた状態での使用が想定されているので上半身は通常よりも大きめの作り(下半身はタイト)
- 生地には撥水加工のされた15dナイロンシレを使用
- ディファレンシャルボックスキルト構造でダウンが偏りにくくなっている
快適使用温度/下限温度 | -11℃/-20℃ |
ダウン量 | 700g/930FP |
収納サイズ | φ21 × 41cm |
重量 | 1,540g |
構造 | ディファレンシャルボックス |
生地 | 15D ナイロンシレ撥水 |
価格(税込) | 154,000円 |
おわりに
マウンテンピークスリーピングバッグ700は大衆向けに作られたシュラフではなく、世界の頂を視野に入れた人向けの最強シュラフです
この寝袋がぴったりな人はなかなかいないエッジの効いた寝袋ですが、これから世界を目指す人や、日本の3000m級の山に厳冬期に入る人にとっては魅力的なシュラフと言えそうです