キャンプや登山で寝るときに欠かせないのは寝袋ですが、それと同じくらい大事なのがスリーピングマットです。
寝袋が掛け布団だとするとスリーピングマットは敷布団。
地面のデコボコを和らげたり、冷気を断熱したり快適に寝るためには絶対に必要な道具です。
時期や用途に合わせて最適なスリーピングマットを選ぶことでよりキャンプや登山を楽しむことができます。
- ニーモのゾアのことが知りたい
- 使ってみた感想が知りたい
- オーラと迷っている・違いが知りたい
ゾアは装備を軽量化したい人、コンパクトにまとめたい人、寝心地も求めている人におすすめです。
この記事ではゾアの特徴や、なぜ選んだかを解説しつつ、実際に使用している感想も合わせて紹介します。
同メーカーのオーラとの違いも解説します。
何か皆さんの道具選びの参考になれば嬉しいです
スリーピングマットは大きく3種類ある
スリーピングマットは大きく3種類になります
ゾアはセルフインフレーターマットになります
それぞれの構造のマットにはR値が測定され、数値化されています
R値とは断熱性を数値化したもの
R値とは断熱性を数値化したものです
数値が大きほど断熱性が高く、より寒い環境でも使うことができます
例えばR値2のマットと、R値4のマットを比べると、R値4のマットの方が断熱性が高いのでより寒い環境で使うことが可能です
マットは重ねて使うことで断熱性を高めたりもできます
詳しくまとめた記事もありますのでよかったらご覧ください
スリーピングマット【選び方】種類とR値を知って自分にぴったりなマットを探そう!
ニーモ・ゾアを選んだ理由
さて、早速ですが私がゾアを選んだ理由は以下の通りです
快適性
ゾアはセルフインフレーターマットなのでクローズドセルマットとエアマットのいいところ取りをしたようなマットです
中にウレタンフォームが入っているので薄くても適度な弾力があるのが特徴。
個人差はありますがクローズドセルマットに比べて寝心地がいいです。(好みにもよります)
実際にお店で試してみたときに、硬すぎず柔らかすぎないのが気に入ってゾアにしました。
また空気を入れる量によって柔らかさが調整できます。
これまで使っていたのがクローズドセルマットしか使ったことがなかったので試してみた時は寝心地の良さにびっくりしました
重量が軽かったこと
購入を検討していた時にいくつか候補にあったマットの中で最軽量がゾアでした。
これが決め手。
私はバックパック一つでキャンプに行くのが多く、できる限り軽いのが欲しかったのでこのマットにしました。
ホームページの記載は380g、実測は411.5gでした(現行モデルは450g)

スタッフサックやリペアキットなども合わせた総重量は430g。

ゾアを購入する時に比較したスリーピングマット
私がゾアを購入する時に比較したマットはサーマレストのマットとニーモのゾアなどで悩みました
モデル | 重量 | R値 |
---|---|---|
ニーモ・ゾア | 450g | 2.7 |
ニーモ・オーラ | 530g | 2.7 |
サーマレストプロライト | 510g | 2.4 |
サーマレストプロライトプラス | 650g | 3,2 |
比較した中ではゾアは最軽量です
コンパクトさ

納時のサイズは11 x 23 cm。
実測だと12x 24cmでした。
隣のボトルは容量500ml
バックパック一つでキャンプに行くことがほとんどなのでよりコンパクトなマットを探しました。
よりコンパクトさにこだわりたい人はエアマットにするのがオススメです。
セルフインフレータブルマットよりもはるかにコンパクトになります。
断熱性が高いものもあるのですが、その分値段は高価です。
マットの厚さ

エアマットを使用してハンモックでキャンプをしたこともあるのですが、寝心地は悪くなってしまいました。
ハンモックでキャンプするときも使いたかったのでゾアにしました。
このマットは厚さが2.5 cm。
厚みがそんなにないのでこのハンモックでキャンプするときはこのマットの方が寝心地がよく気に入っています。
購入時に検討していた同タイプの他社ブランドのマットよりも収納時のサイズがコンパクトだったのです。
価格とスペックのバランス
断熱性が高く、よりコンパクトになるものは高価になってくるので収納サイズと価格のバランスは重要です
厳冬期のアルプスでも使えるようなスペックのマットは断熱材が多く入っています
さらに軽量化させるために高品質な生地を使っているのでマットの値段は高くなります
自身の使う環境と価格(予算)の合ったスリーピングマットを探しましょう
NEMOニーモ・ゾア

モデルチェンジで変わった3つの仕様変更
モデルチェンジがあり、若干の仕様変更がありました
- カラー変更:ブルーからイエローへ
- 重量の記載の変更:旧380g→新450g
- 空気を入れるバルブの変更
旧モデルのカラーはブルーでしたが、現行のゾアはレモンイエローに変更されました
メーカー記載の重量について、旧モデルは380gだったのに対し、現行モデルは450gの記載に変わっています
これはおそらくリペアキットやスタッフサックなどを含めた総重量の記載に変わったためと思われます旧ゾアも総重量の実寸は430g)
R値については変更はありません
選ぶときに考慮すること
そんな人はこちらの記事をご覧ください
スリーピングマット【選び方】種類とR値を知って自分にぴったりなマットを探そう!
使ってみた感想・メリット
快適なクッション性・寝心地はグッド

クローズドセルマットは広げればすぐに使える手軽さは好きなんですがデコボコの地面で寝たりすると翌朝身体が痛くなったりすることがありました。
ゾアはクローズドセルマットに比べると快適で、身体が痛くなることもありません。
空気を入れているので空気の入れる量で柔らかさを好みに合わせて調整できるのもいいところです。
ハンモックでの使用でも快適

ハンモックで使う場合はスリーピングマットの厚みがありすぎるとハンモックの快適さが損なわれてしまいます。
ゾアの厚さは2.5cmで、ハンモックでの使用も快適に使用することができます。
ハンモックにスリーピングマットを使うと、スペースが限定されてしまうので本来であればスリーピングマットはない方がいいのですが、ないと寒い時にはスリーピングマットを使うことで冷えを防ぐことができます。
ハンモックでの使用で感じたことは、地面で使うよりも冷えを感じやすいことです
使ってみた感想・デメリット
空気を入れないと使えないのが手間
使う前に空気を入れないと使えません。
長年クローズドセルマットを使ってきた私としては空気を入れる作業はどうしても面倒に感じてしまいます。
自動で空気は入らない
セルフインフレータマットの特徴として自動で空気が入るとなっていますが、これはあまり期待しない方がいいです。
撤収が大変・空気を抜いてたたむのが面倒
空気を入れたということは、空気を抜かないと収納できません。
それが思った以上に面倒です。
特にクローズドセルマットを使っていた人はより面倒に感じると思います。
大きな石に注意・きちんと整地しよう
厚さが2.5cmと厚くはないのでなので大きめの石などがあると寝たときに当たります。
設営の時に石をどかすなど対処すれば問題ありません。
しっかりと整地しましょう。
木の根などは動かすことができないのでそういった場所は避けましょう。
パンクのリスク
穴が開くと空気が抜けてほとんど使い物にならなくなってしまいます。
地面に尖った石などがないか気をつけることと、焚き火の近くで使う場合には火の粉が飛ばないように注意しましょう
実際にフィールドでパンクしてしまった時にパンク箇所を見つけるのは容易ではありません。
パンクはさせないのが鉄則です。
体験談
寒さを感じるのはどのくらいから?
ゾアのR値は2.7で、地面に敷いて使う場合には0℃くらいでも寒さは感じないのですが、
ハンモックでの使用では気温が5℃ほどでも寒さを感じました
その時はお尻、背中が特に冷たさを感じて、眠ることができませんでした。
テントで寝ている時よりもハンモックの方が断熱性能が弱くなるような実感があります。
ハンモックキャンプの時はアンダーブランケットを使いましょう。
真冬のキャンプ

冬にキャンプに行った時のことです。
氷点下近くまで下がる季節だったのですがこのスリーピングマットしか持って行っていませんでした。
夜になり、寝袋に入って横になってみると、地面からの冷気を遮断できず、地面と接地しているところが冷えて眠れなかったです。
持っている服を着込んで寝てみても結果は同じ。
地面と接地しているところが冷えて眠れない。
寒さ対策として湯たんぽやカイロは使用しましたがそれでも冷えてしまい、結局ほとんど寝ることができずに朝まで過ごしました。
この時は試練のキャンプになってしまいました。
季節に合ったギアを選ぶのは大切だと身に染みて感じた体験でした。
冬にゾアを使うなら対策を!
冬にキャンプをする人はマットを複数使ったり対策をしましょう。
スリーピングマットは組み合わせると断熱効果が高くなります。
R値の足し算についてはこちらの記事をご覧ください。
スリーピングマット【選び方】種類とR値を知って自分にぴったりなマットを探そう!
たたみ方
先ほどデメリットで紹介したたたむのが面倒というポイントですが、キレイにたたみむ方法も解説します。
キレイにたたむには一度だいたいの空気を抜いてから丸め(収納)ていきます
STEP1・空気を抜く
バルブを開けてぐるぐる巻いて空気を抜いていきましょう。
この時はざっくりで大丈夫です。
折りたたんだりもせずに空気を抜いていきます。

大体の空気が抜けたら一度バルブを閉じて空気が入らないようにしておきましょう。

STEP2・収納袋のサイズに折りたたむ
次に収納袋に入るサイズに折りたたみます。
この時に収納袋を横に置いておくとサイズ感がわかりやすくなりますよ。

STEP3・丸めていく
丸めていく前にバルブを開きます。(中に残った空気をしっかり出すため)
バルブを開けたらクルクルと丸めていきます。

丸めていくと広がってくるので引っ張りながら丸めていきます。

STEP4・バンドをとめて収納袋へ
しっかりと丸めたら付属のコンプレッションバンドで止めて収納袋へ入れて完成です。


コンプレッションバンドでとめておけば広がってくることもないので私はバルブは閉めずにバンドでとめて収納袋に入れています。
オーラとの違いは?
ニーモのスリーピングマットを検討している人はゾアにするか、オーラにするかで迷う人は多いのではないでしょうか?
私もその一人、ゾアにするかオーラにするかで迷いました。
ゾアとオーラはR値は同じです。
何が違うの?って思う人もいると思います。
ゾアとオーラの違いは生地の厚さと価格です。
生地の厚さ
大きな違いは生地の厚さです。
ゾアは20DポリエステルRSという生地を使っていて、オーラはトップに30D、ボトムは75DポリエステルRSが使われています。
「???」ってなりますよね。
要するに、オーラの方が厚い生地が使われているってことです。
- 耐久性
- 重量
- 価格
生地が厚い=耐久性が高い
生地の厚さは耐久性に大きく関わってきます。
エアマットや、セルフインフレーターマットを使っている場合、パンクのリスクは避けられません。
山岳で使っていて、パンクしてしまったら使い物にならなくなってしまうので注意が必要です。
リペアキッドが付属していますが、フィールドでパンク箇所を見つけるのは至難の技です。
ましてやスリーピングマットを使うのは夜になるのでくらい中でパンク箇所を見つけてリペアするってのはかなりむずかしいです。
オーラはゾアよりも厚い生地を使っている分、耐久性が高いのが特徴です。
ただし、生地が厚いからといって火に強いわけではないので気をつけてましょう。
重量はオーラの方が重い
生地の厚さは耐久性に関わってきますが、それだけではありません。
薄い生地の方が軽いです。
ゾアが430グラム(実測)、オーラが530グラムなので100グラムの差があります。
より軽い方がいい人はゾアを、耐久性を求めるならオーラになってきますね。
価格
生地が薄くなる方が値段が高くなります。
価格に若干の差があり、オーラの方が少しリーズナブルです。
スペックの比較
ゾアとオーラのスペックの比較は以下の通りです。
ORA オーラ | ZOA ゾア | |
サイズ | 51x183cm | 51x183cm |
本体重量 | 530g | 450g |
収納サイズ | 20×Φ13㎝ | 20×Φ11㎝ |
素材 | 30D(トップ)/ 75DポリエステルRS(ボトム) | 20DポリエステルRS |
断熱材 | オープンセルフォーム(PU) | オープンセルフォーム(PU) |
厚さ | 2.5cm | 2.5cm |
R値 | 2.7 | 2.7 |
価格(税込) | 13200円 | 14850円 |
ゾアはこんな人にオススメ
- クローズドセルマットより寝心地がいいマットにしたい人
- 軽量な方でコンパクトを重要視してる人
- バックパック一つでキャンプに行く人
- 3シーズン用のマットでいい人
- 予算を抑えたい人
まとめ
- いつ使うか?冬も使うなら断熱性の高いマットが必要。
- どこで使うか?登山やバックパックキャンプならコンパクトなマットがいい。
- ハイスペックなマットは高額、予算を決めるのがいい。
- 用途を考える、ハンモックで使用するなら厚すぎない方がいい。
- クローズドセルマットに比べて寝心地がいい。
- 候補にあったセルフインフレーターマットの中で最軽量だった。
- 収納時のサイズがコンパクトだった。
- ハンモック・テントで使うのにちょうどいい厚さだった。
- クローズドセルマットに比べると快適で、身体が痛くなることもなかった
- ハンモックでの使用もちょうどいい厚さだった
- 使用時に使う前に空気を入れないといけないのが面倒
- 撤収時にたたむのが面倒
- パンクのリスクがあるので焚き火の近くで使う場合や、地面に尖ったものがないか注意が必要
終わりに
私が購入したときに最後まで候補に入れていたのは同メーカーのオーラとサーマレストのマットでした。
ゾアにした決め手は重さとコンパクトさ、そして寝心地が私にはぴったりきたのがゾアだったからです。
可能であれば購入前に実際に寝てみるのがオススメです。
寝てみると違いを感じることができるし、買ってみて、あれ?ってなることも少なくなると思います。
いかがでしたでしょうか。
みなさんの道具選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。