こんにちは、opoです(opo_85)
建築資材などで使われるタイベックをご存知でしょうか?
建築資材として使われているタイベックが近年ではさまざまなアウトドア用品に流用されています
タイベックシルバーをグランドシートとして使い始めてみて感じた事をレビューします
- タイベックシルバーのスペックや特徴
- グランドシートとしての使用感(レビュー)
タイベックはコスパが良く、入手もしやすいのでグランドシートとして代用するのにおすすめです!加工もしやすいことから名だたるアウトドアブランドもタイベックを使用したテントやタープ、シュラフカバーなどを作っているので今後も大注目の素材といえます!
- キャンプ歴は20年以上(タープ泊もテント泊も大好き)
- 渓流釣り5年目
- アルプスから低山まで山登りに夢中
- 装備はできるだけ軽く、ULなスタイルで歩き回っている(現在のベースウエイト4.4kg)
私が使っているのは「タイベックシルバー」ですのでタイベックシルバーの使用感をレビューしていきます
デュポン・タイベックとは米国デュポン社が開発した特殊不織布
タイベック(Tyvek)とは、化学系複合企業”デュポン”が開発した高密度ポリエチレン繊維不織布であり、その登録商標である
用途として、化学防護服、屋内の湿度を屋外に逃がし雨などの水を防ぐ壁材である透湿防水シートのほか、アメリカ合衆国郵便公社の速達封筒など科学・医療・農業分野など多様な使われ方をされている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
より詳しく知りたい方は旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社ホームページをご覧ください
タイベックシートの種類:ソフトとハードの違いは質感の違い
タイベックシートにソフトとハードの2種類があります
細かく見ていくと若干の性能の違いはありますが、大きな違いとしては「質感」でハードタイプは紙のようにパリッとしていて、ソフトタイプは布のような質感です
性能自体はほとんど同じようですのでどちらを使ってもいいと思います
ソフトタイプは質感が柔らかく、ぐしゃぐしゃと丸めて収納できるので楽だったりします
ハードタイプはハリがあるのでグランドシートとして使うならハードタイプでもいいかなと思います
ちなみに私はソフトタイプを使用しています
デュポン・タイベックシルバー
私が使っているのがタイベックシルバーです
建築資材として使われているもので、アルミニウムを蒸着させているため、通常のタイベックシートよりも遮熱性に優れています
タイベック®シルバーは、高密度ポリエチレン不織布タイベック®にアルミニウムを蒸着させ、さらに繊維の一本いっぽんにアルミニウムの劣化を防ぐ抗酸化樹脂コーティングを施した遮熱シートです。薄い防水フィルムに透湿アルミニウムを挟んだだけの他社製品とは異なり、長期間使用しても遮熱性、防水性の劣化が少ない、強靭な建材です。
出典:旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社HPより
このタイベックシルバーのシートをキャンプでグランドシートとして使用しています
タイベックシルバーの8つの特徴
タイベックシルバーには8つの特徴があります
- 遮熱性
- 遮熱耐久性
- 透湿性
- 防水性
- 防水耐久性
- 強靭性
- 夏型結露にも有効な遮熱性
- 防蟻防腐剤の影響を受けにくい
遮熱耐久性、防水耐久性とは、数十年のテストをした耐久性の事です
この8つの特徴は建築資材として使った時に効果を最大限発揮する性能になります
ここからは実際に使ってみて感じたことなどを交えて魅力(メリット)や残念なところをレビューしていきます
タイベックシートを使ってみて感じたこと
重量が軽い
グランドシートやレジャーシートなどと比べて軽いです
実際に私が使用しているサバイバルシートとテントのグランドシートとの比較です
サバイバルシート 213 x 140cm | テント用グランドシート 205 x 90cm | タイベックシート 210 x 100cm |
325.5g | 211g | 197g |
サバイバルシートと比べてなんと197gも軽量です
テント専用のグランドシートと比べても82.5g軽量です
大きさが同じではないのでこの比較はあくまで参考値です
210 x 100cmならソロで使うには十分な大きさなので、タイベックシートにすれば装備を軽量化させる事ができます
丈夫さ「穴、あきません」
シートそのものがすごく薄いので、小石などですぐに穴が空いてしまうのではと心配していましたが小石などで穴が開くことはありませんでした
試しに手でちぎろうとしてみましたが無理でした
強靭性も高いといえます
耐摩耗性
タイベックシートはもともとはアウトドア用に作られていないので、生地自体は薄く、使用頻度が多くなるにつれて摩耗していくものと思っていた方が良さそうです
消耗品と考えておいた方がいいと思います
グランドシートとしての役割は十分果たしてくれる
私はドームテントを使うこともあれば、フロアレステントを使うこともありますが、基本的にグランドシートとしてタイベックシルバーを使っています
遮熱性:タイベックシルバーの最大の特徴だけど効果ははっきりとは感じない
タイベックシルバーは片側にアルミニウムを蒸着させているので遮熱性が高いのが特徴ですが、
実際に使ってみて遮熱効果を感じられるほどではありませんでした
遮熱に関しての効果は寒い季節の方が感じることができそうです
防水性について思うこと
防水性については実験をしてみました
タイベックの下にティッシュを敷いて、その上に水を垂らしてみたのですが、ティッシュは濡れませんでした
タイベックの耐水圧について
旭・デュポンのホームページによればタイベックの耐水圧は8〜17kpaとなっています
テントやレインウエアなどアウトドアギアは耐水圧は「mm(ミリ)」で表記されています
カケンテストセンターによると、1kpa=101.972mmに換算されるので、
タイベックの耐水圧は約815〜1733mmとなります
- 一般的な登山用のレインウエアの耐水圧は10,000〜20,000mmくらい
- テントのフライシートの耐水圧は1,000〜5,000mmくらい
- 一般的な傘の耐水圧は300〜500mmくらいと
加工のしやすさ
石などで穴が開くこともなく、手でちぎろうとしても全くビクともしないタイベックですが、ハサミを使えば簡単に切ることができます
小さくすればその分だけコンパクトになるので、登山やハイキングの時なんかにはバックパックを置くためのシートとして使えます
軽さゆえの注意点:風で飛ばされないように注意!
グランドシートとして使用する場合、テント専用のグランドシートではないのでテントとの連結はできません
軽量なので風に飛ばされたりしないよう注意が必要です
コスパがいい
サバイバルシートや専用のグランドシート(フットプリント)に比べてタイベックシートはコストパフォーマンスに優れています
価格は210 x100 cmで1319円(2023年5月時点)
サイズによって値段は変わりますが、キャンプ専用のシートと比べると総じて価格は安く体に入ります
タイベックのざんねんなところ
いいところばかりではありません
透湿性の高さゆえに湿る
汚れや傷つきなどから守ってくれ、グランドシーとしての役割は果たしてくれますが、気になるのは透湿性の高さです
シートの上に敷いていたスリーピングマットが湿っていました
原因は「加圧」による透湿
これはタイベックシートの透湿性の高さによるものだと思います(地面の水分を体重がかかることで透湿し、スリーピングマットが濡れた)
シートの上に寝たり、荷物を置く事で圧がかかり、地面の水分を透湿してしまうことが原因と考えられます
ちなみに私はタープ泊の時もそのまま使ってます。(濡らしたく無いものはバックパックの中へ)
目立つドロ汚れ
白色なのでドロ汚れは目立ちます
使っていくにつれてだんだんと汚れは落ちにくくなっていきます
私は気にならないタイプですが、気になるタイプの人にはおすすめできません
タイベックはどこで買える?おすすめの購入方法は?
タイベックは建築資材であり、日常で使うにはちょっとマニアックなため、近所のホームセンターなどでの取り扱いがなかったりします(建材屋などはあるかも)
売っていたとしてもロールでの販売が多く、切り売りをしていることは稀です
キャンプや登山で利用するためのサイズで十分なので、購入するならあらかじめカットして販売をしている「アマゾン」や「楽天」、「ヤフー」などネット通販がおすすめ
サイズのバリエーションも豊富なので好きなサイズで購入できます(私はアマゾンで買いました)
英語表記のタイベックを手に入れるならフリマサイト
タイベックの元祖といえば英語表記のタイプ
ですが現在ではアマゾンや楽天で販売しているのは日本語表記のものがほとんど(性能に番はない)
見た目の問題ってことになりますが、見た目って結構重要ですよね?(英語表記のタイベックを使っている人の玄人感ハンパない)
英語表記のタイベックシートが欲しいって人はフリマサイトをのぞいてみましょう!現地で購入したタイベックを切り売りしているユーザーさんから買うことができます
タイベックシートを流用したアウトドアギア
タイベックはその性能の高さと、入手しやすさ、コスパなどから注目され、さまざまなアウトドアギアに姿を変えています
- グランドシート
- テント
- タープ
- ランタンシェード
- シュラフカバー
ULアウトドアブランド「シックスムーンデザインズ」も製品化している!
ULギアブランドもタイベックを使って製品を作っています
シックスムーンデザインからフットプリント(テント用のシート)があります
日本を代表するULテントブランド「ローカスギア」が作るテントやタープ
ローカスギアからはテントや、タープやシートとして使えるマルチシートも発売されています
(ローカスギアのテントは私の憧れのテントです。クフ使ってみたい)
LOCUS GEAR ホームページより
LOCUS GEAR ホームページより
ランタンシェード
ヘッドライトにタイベックシートを被せることで、ランタンシェードとして、テント内照らすのにも使われています
エバニューはクッカーの収納袋にタイベックシートを使っていて、その収納袋の中にヘッドライトを入れることでシェードとして使うことも可能
シュラフカバー
ムラコやモンベルはシュラフカバーを作っています
使って感じたメリット・デメリット
使ってみて感じたことは以下の通り
まとめ
- 安価なのでコストを抑えることができる
- アマゾンなどで購入することができるので手に入りやすい
- 軽量なので装備を軽くすることができる
- テントやスリーピングマットを地面からの汚れや傷つきから保護することができる
- 薄いけど強靭性が高いので穴が空きにくい
- 見た目の良し悪しには個人差がでる(無骨・雰囲気重視の人には向かない)
- コストをとにかく抑えたい人
- 装備を軽くしたい人
- 見た目にこだわらない人
- バックパックひとつでキャンプに行く人
- 登山などで使用する人で最低限の機能でいい人
終わりに
「軽さ」だけにこだわるならエマージェンシーブランケットをグランドシートとして代用するのもいいですが、頑丈さと軽さのバランスとコスパのよさからタイベックはおすすめの素材といえます
装備を軽量化してバックパックひとつでキャンプや登山に出かけましょう