寝袋(シュラフ) PR

レビュー【ナンガ・オーロラライト600DX】マイナス18℃でもいける冬用寝袋

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こんにちは、opoです(opo_85)

  • ナンガ・オーロラライト600DXの使用感が知りたい
  • どのくらいの環境まで使えるのかが知りたい

この記事ではナンガ・オーロラライト600DXについて、実際に使ってみて感じたことと、使用温度帯の限界についてお伝えします

マイナス5℃〜マイナス18℃の環境において使い込んでみて、結論としては「買って後悔なし!」な寝袋でした

ナンガについて 

1941年に初代社長・横田駒三(よこた こまぞう)が「横田縫製」を創業、布団の製造が原点

近江真綿を使用した敷き布団の製造が盛んな地から生まれた滋賀県の寝袋メーカーです

1988年にNANGAの原点となる寝袋の縫製を開始、1995年から社名がナンガに変更

現在では寝袋の製造だけではなく、ダウンジャケットなども製造しています

ナンガの歴史についてもっと詳しく知りたい人はナンガホームページ

オーロラライト600DXスペック 

ダウンスペイン産ダックダウン90-10% (760FP)
快適温度-4℃
下限温度-11℃
収納サイズ(cm)φ17 × 31cm
重量(g)約1,100g
生地表地:15D オーロラテックス®
裏地:15D リップストップナイロン
構造ボックスキルト構造
ダウン量600g
付帯機能ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ、チタンスパッタリング材
価格(税込)¥58,300
レビューアマゾンレビューを見る
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(2023年2月調べ)

ヨーロピアンノームについて

ナンガの寝袋はヨーロピアンノーム(EN13537)の規格で統一の対応温度が算出されています

統一規格「ヨーロピアンノームについて」

EN(ヨーロピアンノーム)とはEU諸国の統一規格として制定されている規格の総称で、寝袋の温度表記はEN13537によって同一基準で算出された温度表記で示されます。
ざっくり言うと、「EN13537で測定した寝袋はみんな同じ基準で算出しているからメーカーによって差はないよ。だから、自分が必要とする寝袋が探しやすかったり、メーカーを越えての寝袋のスペック比較がしやすくなってるよ」ってことです

ヨーロピアンノームの温度表記では「コンフォート(快適温度)」「リミット(下限温度)」「エクストリーム(限界温度)」の3つです

温度表記の詳細について

コンフォート=一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度
リミット=一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり、8時間寝られる温度
エクストリーム=一般的な女性がスリーピングバックの中でひざを抱えるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度

ヨーロピアンノームでの温度の算出はヨーロッパの人型のマネキンによる測定なので、あくまでも目安として考えておきましょう

ナンガオーロラライト600DXの特徴 

  • 防水透湿生の高いオーロラテックス生地を使用
  • 760FPの高品質なDXダウンを使用
  • 驚きのコンパクトさ!
  • 重量1100g!軽量な冬用シュラフ!
  • 最大限の保温力を発揮するための構造・付帯機能

防水透湿生の高いオーロラテックス生地を使用

オーロラライトシリーズ共通で、最大の特徴と言ってもいいのが使われている「生地」です

防水透湿生の高い15Dの「オーロラテックス」を使用しています

オーロラテックスとは

多孔質ポリウレタン防水コーティング加工を施したナイロン生地。防水性を高めると蒸気透湿性が低下するという問題を高レベルで解決した素材。2レイヤ地で20,000mm・透湿性6,000g/m2/24hrs、という高レベルの防水透湿性能を持っています[引用:NANGA]

D(デニール)とは

デニールとは糸や繊維の太さを測る単位です

数値が大きいほど太い繊維が使われているので強度が高くなりますが、同時に生地は厚くなります

外気温はマイナス15℃。寝袋の表面は凍りついても中はぬくぬくでした

テント内が結露してしまい、そこに寝袋が触れることで濡れてしまった時でも、オーロテックスの生地なら全く問題ありませんでした

760FPのDXダウンを使用 

760FPのスペイン産ダックダウンが600グラム入っているので真冬の雪中キャンプでも対応することができるスペックです

オーロラライト600DXの快適使用温度はマイナス4℃、下限温度がマイナス11℃なのでかなり寒い環境でも使用することができます

FP(フィルパワーとは)

FP(フィルパワー)はダウンの測定基準で、「ダウンの強度」「その圧力に対する反発力」「かさ高さ」を数値で表したものです

フィルパワー数値がが高いダウンの方が膨らむので少量のダウンでも高い保温力を発揮します

構造・付帯機能

ナンガに限らず、どのシュラフメーカーも冬用の寝袋はテクノロジーを駆使し、付帯機能を付けて保温性能を高めています

ダウンの保温性能を活かすボックスキルト構造

 

出典:ナンガHPより

表地と裏地の間に通気性のあるメッシュを配置し片寄りを防ぐために縦横にボックスを設定しています

ショルダーウォーマー、ドラフトチューブで冷気をシャットアウト

 

出典:ナンガHPより

スリーピングバッグに入っている時に冷気が入ってきやすいのは顔まわりとジッパーの部分です

顔の部分から入ってくる冷気は首や肩を冷やし、寒さを感じます

それを防ぐためにショルダーウォーマーがあって、スリーピングバッグが体に密着することで冷気の侵入を防いでくれます

ジッパー部分もダウンが入っていないので冷気を感じやすい場所ですが、チューブ状にダウンを封入することで冷気が入ってくることを防ぎ、保温効果を高めています

冬用寝袋にはチタンスパッタリング材で輻射熱効果

生地の間に極薄のチタニウム素材をコーティングすることで輻射による蓄熱効果を得ることができるようになっています

 

出典:ナンガカタログより

チタンスパッタリング材は600グラム以上のオーロラライトシリーズの顔まわりと足元に入っていて、人の体から放出する熱を跳ね返し、保温効果を高めてくれます

チタンスパッタリング材は冬用スリーピングバッグ(ダウン量が600g以上)のオーロラライトシリーズとレベル8シリーズだけに採用されています

実際に使ってみた感想:体験談 

実際につかってみて感じたことをレビューしていきます

マイナス18℃:3月の八ヶ岳・赤岳鉱泉でのテント泊

オーロラライト600DXの保温力の限界に対して、先に結論から言うと、マイナス18℃の環境でも眠ることができました

インナーやカバーは使用せず、ダウンパンツを履くことで寒さ対策をしました

とは言え、夜中に冷えも感じるレベルだったので単体での使用はここらが限度だと思います

寝た時の状況
テントシングルウォール・フロアレス
インナーシュラフなし
カバーなし
ウエア上:アンダー2枚+フリース
下:アンダー+ダウンパンツ
ソックス厚手ソックスを重ねて
手元の温度計はマイナス18℃(朝6時)

フロアレスのシングルウォールテントだったので限りなく外気温と近い状況だったと思います

寒さを感じる瞬間もあったので、単体での使用はマイナス10℃くらいまでが安心して使えるかなと感じました

(※寒さの耐性や感じ方は人それぞれで個人差があるので参考程度にお考えください)

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マイナス5℃くらいまでならアンダーだけでOK

タープ泊のキャンプでも何度か使ってみましたが、マイナス5℃くらいまではオーロラライト600DX単体にアンダーのみで寝ても寒さは感じませんでした

気温がマイナス5℃よりも低くなるとアンダーだけでは寒くなるのでフリースを着込んだり、インナーやカバーを使うことで安心して眠れます

「コンパクトさ」と「保温力」のバランス 

マイナス10℃くらいの環境なら単体で問題なく使え、カバーやインナーを併用することでより低温環境でも使うことができる寝袋でありながら、重量やコンパクトさのバランスがとれた寝袋です

オーロラライトシリーズの冬用モデルで重量と保温力を比較するとこんな感じ

600DX750DX900DX
約1,100g約1,280g約1,400g
快適温度:-4℃
下限温度:-11℃
快適温度:-8℃
下限温度:-16℃
快適温度:-10℃
下限温度:-19℃

冬用寝袋として600DXは最軽量ですが、重量は「保温力」とのトレードオフなので、環境によってスペック不足となってしまうことあります

実体験ベースで考えると、マイナス18℃でも眠れたことから、600DXは軽さとコンパクトさのバランスが取れた寝袋といえます

慣れるまで収納には苦労する!

慣れればどうってことないですが、ものすごいボリュームのある寝袋を小さな収納袋に入れるので思った以上に大変です!

キレイに丸めて入れるのは難しいので、力技で押し込んでいきます

残念なところ

いいところばかりではありません

使ってみて感じたオーロラライトの弱点

(厳冬期のテント泊・寝袋の生地が結露で凍っている)

雪山登山でテント泊をした時、朝起きると寝袋の生地が凍りついていました

氷点下の環境ではこの凍りついた部分は解凍することができないのでそのまま収納することになりますが、バックパックの中で解凍された生地は濡れていて、収納された本体は湿度が高くなります

その結果、次に使うときに寝袋全体が湿っている状態になり、ダウンのロフトの低下、保温力に影響します

オーロラライトは防水生地が使われていて、カバーを使わなくても使用できる寝袋ではありますが、雪山登山や悪天候の時にはカバーがあった方がいいこともあります

寝袋の中は影響はなかったのですが、凍った状態で収納し、袋から再び出した時は寝袋の記事はかなり湿っていて、ダウンのロフトが回復しにくかったです

ナンガの寝袋が「寒い」口コミに対して思うこと「原因と対策」

ナンガ 寝袋」と検索すると予測変換で「寒い」が上位にきます

ナンガの寝袋を使っている私が実際に体験したことのある「寒い原因」とその対策を紹介します

実際にマイナス5℃〜マイナス15℃の環境で使い倒して思うこととしては、本州のキャンプ場(標高1000mくらい)でオーロラライト600DXを使って寒さを感じるなら、原因は寝袋ではないんじゃないかなと思います

寒さの原因として考えられるのは4つ

寒さの原因
  1. 地面の冷えが断熱できていない
  2. 隙間から入る冷気を遮断できていない
  3. 寝る時の服装は適正か
  4. 環境に対してスペックが合っていない

寒さの原因に関してはこちらで詳しく解説しています

レビュー・口コミ紹介

オーロラライト600DXに関するアマゾンのレビューは96%が星4または星5の高評価です!

2024年1月21日 お値段通り、質は十分

満足しています。
冬キャンプに耐えられる寝袋用として購入しました。値段が高いので、購入時は随分と悩みましたが、今では重宝しています。雪のない冬山で、タープ+Touring DomeST(Coleman)で、この寝袋があればぐっすり眠れます。さすがにテントの裾は落ち葉で覆って隙間風を防ぎましたが…。また当初の考えにはなかったのですが、家族が風邪などに掛かった時、感染を防ぐ為、自分だけ別室でこの寝袋で寝ていました。室内だと冬でも汗かくぐらい暖かいです。

2021年3月5日 軽くとても暖かい

冬キャンプ用に購入。最初、付属の袋にしまう事がかなり難しかったですが、回しながら押し込んでいくと上手く収納できました。とても軽く暖かさもバッチリです。

引用:アマゾン
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オーロラライト750DXにするか、600DXにするか迷っている人へ

私がオーロラライト600DXを購入するにあたって1番迷ったのがオーロラライト750DXにするか、600DXにするかでした

どちらにするかについての詳しい解説ははこちらの記事を覧ください

コストを抑えて購入するなら「さかいやスポーツ」別注がおすすめ! 

オリジナルのオーロラライトよりもリーズナブルな値段で購入するなら「さかいやスポーツ」が別注で作っているオーロラライトがおすすめです!

オリジナルよりも価格が安く、使用温度は同じなのでスペックは申し分なし!

違いは生地で、さかいや別注のオーロラライトの方がちょっとだけ厚い生地を使用しています

さかいやスポーツって?

さかいやスポーツは東京の神保町にある創業70年を超える老舗アウトドアショップです

私が使っているオーロラライト600DXもさかいやスポーツ別注です!

さかいやスポーツ別注のオーロラライトについて詳しい比較解説はこちら

おわりに 

オーロラライト600DXのレビューを解説してきました

スリーピングバッグは道具の中でも効果なものですが、快適にキャンプをするには必要不可欠

あなたに合ったスリーピングバッグを見つけて冬も快適にキャンプをしましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました

何かみなさんの道具選びの参考になればうれしいです

ABOUT ME
opo85
キャンプ、登山、釣り、ウインタースポーツなどアウトドアが大好きな30代。小さい頃から大好きだったキャンプを中心にアウトドアを楽しんでいます。
パタゴニア

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