厳冬期の硫黄岳に1泊2日でのんびり登ってきました
この記事では桜平駐車場から本沢温泉まで行き、キャンプをしてから翌日に硫黄岳に行ってきた登山記録です
厳冬期の雪山登山・テント泊に初チャレンジしてきた私の体験談です
冬季の駐車場までの状況や、登山ルート、コース詳細や見どころなどを詳しく解説します
時間に余裕をもったコースになっているので私のような初心者や、のんびり登山を楽しみたい人、キャンプを楽しみたい人におすすめでした!
八ヶ岳連峰【硫黄岳・2760m】
硫黄岳は八ヶ岳連峰にあり、八ヶ岳高原国定公園に属する長野県の茅野市と南佐久郡南牧村にまたがる2760mの山です
山頂は広々としていて開放感抜群の山です
山頂からの景色、広々していて気持ちがいいです
登山ルート
硫黄岳 / opoさんの硫黄岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
桜平駐(中)駐車場 → 桜平ゲート → 夏沢鉱泉 → オーレン小屋 → 夏沢峠 → 本沢温泉
本沢温泉 → 夏沢峠 → 硫黄岳 → 夏沢峠 → オーレン小屋 → 夏沢鉱泉 → 桜平ゲート → 桜平(中)駐車場中
駐車場情報・桜平駐車場は三つある「下・中・上」どこまで行けるかで距離はだいぶ変わる
高速道路のICから桜平ゲートまではほとんど雪もなく、舗装路を走れるので車の運転に慣れていない人でも安心してくる事ができます
桜平と唐沢の分岐からは林道で、冬季は雪道になり、除雪も入らないので走行には注意が必要です
林道に入ると、桜平ゲートまでに3つの駐車場があります
桜台「上」駐車場
桜平ゲートから1番近い駐車場が桜平駐車場「上」です
ゲートまでの距離はおよそ20〜30mほどで、約20台ほどの駐車スペースがあります
桜平ゲート近くにも各所に2、3台の駐車スペースはあります
ここまで来る事ができればすぐにゲートですので長く歩く予定の人にはおすすめです
駐車できる台数が少ないので満車になりやすいのと、冬季は路面の状況がかなり悪いのでここまで来るのに注意が必要です
私が行った時も、路面の凍結と急な上り坂があったためここの駐車場まで行くことができませんでした
凍結路の運転に慣れている人や、四輪駆動でスタッドレス、チェーンを装着しないと危険です
上駐車場までの路面は完全に凍結していました
桜台「中」駐車場
「上」駐車場からすこし下った場所に位置している駐車場が桜平「中」駐車場です
ゲートからの距離は約600mで、50〜60台ほどの駐車スペースがあり、トイレも完備されています(冬季使用不可)
ゲートからも遠くなく、設備も整っているので中駐車場に駐車して登山を始めるのがおすすめです
中駐車場までは傾斜の急な場所が何ヶ所かあります
冬季は路面が凍結していて、勾配も急なので中駐車場まで来るには四輪駆動で、スタッドレスタイヤやチェーンの装着は必須です
写真は中駐車場までの路面状況です
路面は完全に凍りついていて、轍(わだち)の跡でハンドル操作も難しかったです
冬季なら4WDでスタッドレス&チェーン装着がベスト
桜平「中」「上」駐車場まで車で行くのであれば4WDでスタッドレスを装着、さらにチェーンがあるといいです
桜台「下」駐車場
桜平ゲートから3.5km地点にあるのが「桜平駐車場下」です
桜平の駐車場の中では1番広く、50〜70台は駐車できるスペースがあります
桜平分岐地点から林道に入って割と近い場所にあり、急な斜面もないので林道の走行に慣れていない人や、雪道走行に不安のある人でも安心です
デメリットとして、ゲートから3.5km離れているのでこちらからスタートするのであれば約1.5〜2時間ほど余裕を見ておく必要があります
コース詳細:Day1
桜平駐(中)駐車場 → 桜平ゲート(約15分)
スタート地点は桜平「中」駐車場です
すでに路面は凍結し、積雪もあるのでチェーンスパイクを装着してゲートを目指します
桜台ゲートまではずっと林道歩きですが、何ヶ所か勾配の急な場所があります
しばらく雪は降っていないのか、木々の葉っぱに雪はついておらず、所々に地肌の見える場所もあります
桜平ゲート → 夏沢鉱泉(約35分)
駐車場から20分ほど歩くと桜平のゲートが見えてきます
車が入ってこれるのはここまでで、桜平上駐車場があるのもここです
ここから夏沢鉱泉までも林道が続きます
雪はだんだんと多くなり、地肌が見えているところもほとんどなくなります
樹林帯の中の林道を35分ほど歩くと夏沢鉱泉に到着です
夏沢鉱泉は標高2060mに位置する通年営業している山小屋で、温泉付きの豪華な山小屋です
宿泊者は茅野駅から夏沢鉱泉まで無料送迎があります
天気のいい日には夏沢鉱泉からは遠くに穂高連邦をみることも
夏沢鉱泉 → オーレン小屋(約1時間10分)
夏沢鉱泉からオーレン小屋までは約1時間10分ほどです
夏沢鉱泉からは沢沿いを歩いていきますが、道幅は徐々に狭くなっていきます
私は初めての雪山登山だったので足りない道具をレンタルしました(アイゼンとピッケル)
利用したのは「やまどうぐレンタル屋」です
レンタルを利用する前は思い切って購入しようかをすごく迷ったのですが、今後雪山登山を継続的に続けるかも分からないし、一回しか使わないならレンタルの方がコストもかからないのでレンタルをしてみることにしたんです
結論、
レンタルできたのはかなりよかったです
「やまどうぐレンタル屋」は必要な道具を一点からレンタルできるのでものすごく便利です
やまどうぐレンタル屋について詳しく知りたい方はこちら
オーレン小屋までは何ヶ所か勾配の急な道はあるものの、長くはなく、緩やかな登りと、時々ちょっと急なのぼりのミックスです
全体的には緩やかで危険箇所もなく歩きやすい道です
オーレン小屋に着くと、その先に硫黄岳に続く稜線が見えてきます(実際にみるとかなり大きく感じます)
晴れていたのもあり、急な登りも少ないので体力のない私でも気持ちよく歩く事ができました(ペースはかなりのんびりです)
標高2330mに位置する山小屋・キャンプ場
硫黄岳、天狗岳、横岳、赤岳などへの拠点にするのに最適
営業期間は4月下旬〜11月上旬まで(冬季開放の避難小屋アリ)
オーレ小屋についたのがお昼時だったのでここで昼食を取ります
昼食は火を使わずに済ませることのできるカロリーメイトと、無印良品のミニラーメン
お湯をいれて食べてもOKで、そのままかじっても食べれるので登山では便利です
手袋をしたままで食べれるのもいい所!
バックパックの外側にサッとだせるマットを付けておくのはおすすめ
バックパックの外側に色々とくくりつけるのはひっかかって危険など賛否ありますが、私は外側に薄いマットをくくりつけています
休憩時などにサッとマットを敷くことができるので休憩時などに便利です
私はエバニューのFPmat100を使っています
薄いので保温力は低いですが、薄い分、バックパックからの出っ張りを最小限にできるのでおすすめです!
FPmatについて詳しくはこちら
エバニュー【FPmat100】荷物をコンパクトにしたい人におすすめ・実際に使ってみた感想
オーレン小屋 →夏沢峠(約30分)
オーレン小屋を過ぎると、雪はさらに多くなり、一人が歩けるほどの道幅になります
反面、登山道をはずれると急にズボッと足が雪にハマってしまうので気をつけましょう
道幅は狭くなりますが、勾配は緩やかで、樹林帯の中を歩くので風の影響もなく、気持ちよく歩く事ができました
木の葉の上にはたくさんの雪が積もっていました
のんびり30分ほど歩くと夏沢峠に到着です
夏沢峠からは硫黄岳の岩稜線を見る事ができます
夏沢峠から東側は開けていて、いい景色を見る事ができます
夏沢峠 → 本沢温泉(約1時間5分)
Day1の登りはここまでで、ここから目的地の本沢温泉までは下りです
夏沢峠から約1時間5分ほどで本沢温泉に到着です
(Day1の最終目的地)
通年営業している山小屋・キャンプ場です
標高2150mに位置する露天風呂は日本一高いところにある露天風呂です
キャンプ場利用は1000円、露天風呂の利用には1000円かかります(内湯も利用する場合はプラス1000円)
より詳しく知りたい人は公式ホームページへ
私たちは本沢温泉でキャンプをして、翌日に夏沢峠まで戻り、硫黄岳を目指します
山小屋で受付を済ませたら少し下ったところにキャンプ地があります
登山後にキャンプ地に着いてからのビールはいつもの2倍おいしく感じました
雪中キャンプは何度かしたことがありますが、
雪山登山でのテント泊は初めてですが晴れていて、風もなかったので問題なく設営する事ができました(気持ちよかったです)
Day1の見どころ:本沢温泉で日本一標高の高い露天風呂とビールで乾杯!
テント設営後はメインイベント(温泉)です
キャンプ地から温泉までは歩いて10分くらい
露天風呂までは急な斜面もあるので軽装で行かない事!アイゼンやチェーンスパイクは必ず装着するようにしましょう!
時間をかけて登山をしてきた後のお風呂ってだけも格別ですが、さらに”日本一標高が高い露天風呂”ともなれば気分は最高です
一緒にお風呂に入った人の中には本沢温泉を目的に訪れている人もいました
お風呂に入りながらビールでもと思っていましたが、日曜日で天気が良かったためか、たくさんの人がいたのでゆっくりお風呂に入ることはできませんでした(譲り合い)
正確なお風呂の温度は分かりませんが、体感では43〜45℃くらいだったと感じました(かなり熱く感じた)
サクッと入浴を済ませてキャンプ地にもどってからは宴会です
これのために重たいビールやご馳走を麓から担ぎました
担ぐ労力を考えると、500円は高くはありません(私は今回3本持ってきました)
ビールがおいしいと感じたのはキャンプ地に到着してからの一本と、お風呂上がりの一本でした
夜になると気温が下がり、寝る前にはマイナス8℃以下に
さすがにここまで冷え込むとビールはすすまなくなります
冷え込んできたのと、翌日の硫黄岳に向けて8時には就寝です
-Day2につづく-