ナンガからスリーピングバッグの新シリーズが発売されたのはご存知でしょうか
LEVEL8シリーズです
そんな疑問を持った人も少なくないはずです
この記事ではLEVEL8シリーズのスペックや特徴の紹介をしつつ、従来のオーロラライトやUDDBAGとの違いやスペックの比較をしていきます
何かみなさんのスリーピングバッグ選びの参考になれば嬉しいです
ナンガ:LEVEL8
NMLから誕生した最初の商品
LEVEL8シリーズはNMLから誕生した最初の商品です
NMLとはナンガの自社研究機関です
NANGA MOUNTAIN LABORATORY(ナンガマウンテンラボラトリー)の頭文字をとってNMLと略されている
名前の由来は米軍・MILスペック規格
レベル8ってなんだ?なんで8なんだ?
って思いますよね
でもそれにはちゃんと理由があるんです
米軍にはMILスペックという規格があり、その中で身体につけるアイテムにはレベル1からレベル7まで設定されています
ナンガではさらにその外側をカバーするアイテムとしてスリーピングバッグをレベル8と位置付けました
ナンガ・HPより
ナンガのNMLやLEVEL8についてより詳しく知りたい方はこちらからご覧ください
LEVEL8シリーズにはオーロラライトとUDD BAGがある
LEVEL8シリーズは全4種類のスリーピングバッグがあり、その中でも大きく2つのカテゴリーに分けられています
オーロラライトとUDD BAGです
要するに、オーロラライトとUDDBAGがベースにさらに高度なテクノロジーや技術を詰め込んで作られたのがLEVEL8シリーズになります
オーロラライト | UDD BAG |
-23オーロラライト | -20 UDD BAG |
-13オーロラライト | -10 UDD BAG |
LEVEL8:オーロラライト
LEVEL8:UDD BAG
それでは詳しい特徴を見ていきましょう
LEVEL8の特徴
- UDDDXダウンを使用
- 高めにつけられたジッパーの位置
- 大きめのフットボックス
- ダブルドラフトチューブ
- ショルダーウォーマー・ウエストウォーマー
全シリーズにUDD DXダウンを使用
レベル8シリーズではダウンにUDDDXダウンを使用しています
ナンガのダウンは以下のように名称によってFPが決まっています
名称 | FP |
STD | 650 |
DX | 760 |
UDD | 770 |
SPDX | 860 |
ダウンの測定基準で、「ダウンの強度」「その圧力に対する反発力」「かさ高さ」を数値で表したものです
数値が高いほど高品質と言われます
ジッパーの位置
NANGA・HPより引用
ジッパーの位置を従来のスリーピングバッグよりも上(胸よりも高い位置)にすることで地面からの冷気の侵入を軽減させるようにしています
大きめのフットボックス
NANGA・HPより引用
通常モデルよりもフットボックス(足の部分)を大きめにして、ダウンを多く入れることで寝た時の足の向きによるダウンの潰れを軽減させています
ダブルドラフトチューブ:ジッパーからの冷気を遮断
NANGA・HPより引用
ジッパーは冷気が入ってきやすい場所ですがジッパーの裏に二重にチューブを設けることで冷気の侵入を防ぐ構造になっています
ショルダーウォーマー・ウエストチューブ:フィット感アップで保温力の向上
ショルダーウォーマーだけでなく、ウエストにもチューブを設けることでよりフィット感を高めています
フィット感が高くなることで保温力が最大限に発揮されます
LEVEL8 スペック一覧
レベル8シリーズのスペック一覧は以下の通りです
(リストは横にスクロールできます)
LEVEL8 | 快適温度 | 下限温度 | 収納サイズ(cm) | 重量(g) | 価格(税込) |
-23オーロラライト | -13℃ | -23℃ | φ21 × 41cm | 約1,670g | ¥96,800 |
-13オーロラライト | -8℃ | -13℃ | φ17 × 31cm | 約1,260g | ¥82,500 |
-20 UDD BAG | -11℃ | -20℃ | φ21 × 41cm | 約1,540g | ¥94,600 |
-10 UDD BAG | -5℃ | -10℃ | φ17 × 31cm | 約1,140g | ¥80,300 |
オーロラライトとの違いは?
従来のオーロラライトシリーズとの違いは以下の通り
- ダウン
- 生地
- 内部構造
- 付帯機能:ウエストチューブ
使用しているダウンが違う
LEVEL8 | オーロラライト |
UDD DXダウン(770FP) | DXダウン(760FP) |
LEVEL8にはUDDダウンが使用されていて、撥水仕様のダウンです
生地の厚さ・素材
LEVEL8 | オーロラライト |
表地:15Dオーロラライト 裏地:10Dリサイクルナイロンシレ撥水加工 | 表地:15Dオーロラテックス 裏地:15D裏ップストップナイロン |
表地には同じ厚さの素材が使われていますが、裏地に違いがあります
LEVEL8の裏地には10Dリサイクルナイロンシレ撥水加工の生地が使われています
10Dなのでオーロラライトよりもさらに薄い生地を使っていて、シレ加工(撥水加工)がされています
D(デニール)とは生地の厚さの単位のことで、数値が大きい方が厚手、小さくなると薄くなります
内部構造
ディファレンシャルボックスキルト構造と台形ボックスキルト構造
ナンガHPより
LEVEL8 | オーロラライト |
ディファレンシャルボックスキルト | 台形ボックスキルト |
オーロラライトはボックス同士が支え合うようにするボックスキルト構造ですが、それに対して違ったサイズのボックスを組み合わせている構造がレベル8で使われているディファレンシャルボックス構造です
要するに、より保温力を高めるために、効率の良い構造になっているということです
付帯機能:ウエストチューブ
LEVEL8 | オーロラライト |
ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ ウエストチューブ、チタンスパッタリング材 | ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ |
共通なのはショルダーウォーマーとドラフトチューブです
どちらも冷気を遮断するための機能で、ショルダーウォーマーは肩ところからのチューブ状になっていて肩からの冷気を防ぎ、ドラフトチューブはジッパーからの冷気を防ぎます
レベル8にはオーロラライトにはないウエストチューブもあるのでよりフィット感を高める構造になっています
また、ナンガはダウン量が600グラム以上のスリーピングバッグにはチタンスパッタリング材が入っています
輻射による保温効果を高めることのできる高機能なテクノロジーのこと
ナンガHPより
UDD BAGとの違いは?
従来のUDD BAGシリーズとの違いは以下の通り
- 生地
- 内部構造
- 付帯機能
UDD BAGは使用しているダウンは同じ770FPのダウンを使用しています
生地の厚さ
LEVEL8 | UDD BAG |
10Dリサイクルナイロンシレ撥水加工 | 15Dリサイクルナイロンシレ撥水加工 |
UDD BAGとレベル8UDDは同じ生地を使っていますが、厚さだけが違います
レベル8ではUDD BAGよりもさらに薄い10デニールのリサイクルナイロンシレ撥水加工の生地を使用しています
内部構造
ディファレンシャルボックスキルト構造と台形ボックスキルト構造
ナンガHPより
LEVEL8 | UDD BAG |
ディファレンシャルボックスキルト | 台形ボックスキルト |
違ったサイズのボックスを組み合わせている構造がレベル8で使われているディファレンシャルボックス構造です
付帯機能:ウエストチューブ
付帯機能については先述したオーロラライトと違いは同じです
LEVEL8 | オーロラライト |
ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ ウエストチューブ、チタンスパッタリング材 | ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ |
共通なのはショルダーウォーマーとドラフトチューブです
全シリーズ・スペック比較
レベル8、オーロラライト、UDD BAGのシリーズのスペック一覧です
快適使用温度順になっています
(リストは横にスクロールできます)
快適温度 | 下限温度 | 収納サイズ(cm) | 重量(g) | 価格(税込) | |
LEVEL8 -23 オーロラ | -13℃ | -23℃ | φ21 × 41cm | 約1,670g | ¥96,800 |
LEVEL8 -20 UDD | -11℃ | -20℃ | φ21 × 41cm | 約1,540g | ¥94,600 |
オーロラライト900DX | -10℃ | -19℃ | φ21 × 41cm | 約1,400g | ¥69,300 |
オーロラライト750DX | -8℃ | -16℃ | φ19 × 31cm | 約1,280g | ¥63,800 |
LEVEL8 -13 オーロラ | -8℃ | -13℃ | φ17 × 31cm | 約1,260g | ¥82,500 |
UDD 810DX | -7℃ | -13℃ | φ19 × 31cm | 約1,260g | ¥66,000 |
UDD 630DX | -5℃ | -10℃ | φ17 × 31cm | 約1,045g | ¥57,200 |
LEVEL8-10 UDD | -5℃ | -10℃ | φ17 × 31cm | 約1,140g | ¥80,300 |
オーロラライト600DX | -4℃ | -11℃ | φ17 × 31cm | 約1,100g | ¥58,300 |
オーロラライト450DX | 0℃ | -5℃ | φ14 × 30cm | 約865g | ¥45,100 |
UDD 450DX | 1℃ | -4℃ | φ14 × 30cm | 約825g | ¥46,200 |
UDD 380DX | 3℃ | -2℃ | φ13 × 25cm | 約680g | ¥39,050 |
オーロラライト350DX | 5℃ | 0℃ | φ13 × 25cm | 約730g | ¥38,500 |
ナンガの現行モデルの中で対応温度で見た時に一番スペックの高いモデルはレベル8-23オーロラライトでした
こんな人におすすめ
ナンガのハイエンドモデルレベル8がおすすめなのはこんな人たちです
- 厳冬期の3000m級の山に登山をする人
- 北海道や東北など日本の中でも特に寒冷地でキャンプをする人
- 海外の高山での登山や、極地でキャンプをする人
- とにかく寒がりで、絶対に寒い思いをしたくない人
おわりに
ナンガ・レベル8シリーズの紹介と従来のシリーズとの比較でした
ハイスペックすぎるので、高価なのでレベル8のスリーピングバッグが必要な人は限られるかもしれません
それぞれの予算と使用環境に合ったスリーピングバッグで快適にキャンプに行きましょう
最後まで読んでいただきありがとうございました
何かみなさんのスリーピングバッグ選びの参考になれば嬉しいです