かれこれ10年以上使った大型のバックパック(50L)の劣化がひどく、いい機会なので買い換えることにしました
この記事では、UL(ウルトラライト)を目指す私がバックパックを購入するまでに考えた事を7ステップに分けて解説します
バックパックは装備の中でも高価な道具ですし、長時間背負うため、サイズや選び方を間違えると肩が痛くなったりして、買い直しなんて事になってしまいます
これからバックパックを買い換えようと思っている人の参考になれば嬉しいです!
自分に合うバックパックの選び方「7ステップ」
- 用途を確認
- 現時点での自分の装備の重量ベースウエイトを把握する
- 用途・装備からおおよそ必要な容量を決める
- 自分に必要なバックパックの機能を考える
- 条件に合うバックパックを探す
- 実際に触って・背負って確認してみる
- 好みのデザインを見つける
それでは早速7ステップについて具体的に解説していきます
SETP1 用途を確認
バックパックを購入するにあたって、まず考えなければいけないことが、
何に使うためのものか?ってことです
使う用途をある程度絞っていかないと、ベストなバックパックを選ぶことができません
「日帰り登山」と言っても、北アルプスと首都圏近辺の低山ハイキングでは持っていく装備は変わります
購入しようと思っているバックパックの用途をはっきりさせておく必要があります
用途は1つに絞る必要はありませんが、ある程度、方向性を決めておくことが重要です
それはなぜかというと、
用途の幅は広くなればなるほど、選ぶのが難しくなるからです
日帰りや1泊での小屋泊なら同じバックパックでも対応できることもありますが、日帰り用のバックパックで2泊以上の縦走に必要な装備を入れるのって難しいですよね(てか無理ですよね)
そうはならないように用途はある程度絞りましょう
- 「日帰り用」
- 「夏の縦走(2泊〜)」から「冬のテント泊(1泊)」
- 「夏の長期縦走」から「冬山の縦走(2泊〜)」
など、用途が絞られている状態にしておくことが重要です
- 「日帰り」から「冬山の縦走(2泊〜)」
- 「1泊のテント泊」から「冬山の縦走(2泊〜)」
など、使いたい用途の幅が広い
全てをひとつのバックパックで幅広くカバーしようとすると、なんだか中途半端になってしまい、結局使いにくかったり、買い直しってことになってしまったことがあります
欲張りすぎはやめておきましょう(欲張りたいけど・・・)
STEP2:現状の把握「ベースウェイト」を知ろう
用途を確認したら、次は現状を知ることが重要になってきます
具体的には自分の装備の「ベースウエイト」です
「ベースウエイト」とは、燃料や、食料、飲料などを含まない装備の総重量のことです
ベースウエイトに燃料、食料、飲料など全てを含めた総重量を「パックウエイト」と呼びます
ベースウエイトがなんで重要になるのかというと、バックパックには推奨される耐荷重が決まっているからです
おおげざに言うと、耐荷重が15kgのバックパックに30kgの装備を入れてしまうと、荷重にバックパックが耐えることができず破損の原因になってしまったり、余計な力がかかってしまうことから疲労や肩こりの原因になっしまうこともあります
自分自身の現状の装備のベースウエイトが何kgなのかを知っておくことでバックパックを選ぶ時の判断材料にしやすくなります
もしまだ自分の装備のベースウエイトを把握していないのであれば、早速重さを量ってみましょう!
細かいアイテムの重量を量るのにキッチンスケールが便利で、寝袋やテントなど大きいアイテムの重量を量るのは吊り下げタイプの計量器があると便利です
装備をバックパックに入れ、体重計に乗ってみてバックパックを背負った時と背負ってない時の体重を引き算するとおおよそのベースウエイトを量ることができます
重量を計るのって面倒なんですけど、一度スプレッドシートやエクセルに入力しておけばあとあと装備をまとめる時とか楽になるのでやっておくと便利です!
余談:理想も考えておく!
今のベースウエイトを把握した所で考えておきたいのが、現状と理想です
UL(ウルトラライト)を目指すのか、そこまでこだわらないのかで選ぶバックパックは大きく変わってきます(耐荷重や容量の観点から)
現実とは別に理想は描いておきましょう!
装備をできるだけ軽く、コンパクトにすることで体への負担を減らしたり、可能な限りシンプルな装備で自然を楽しもうってカルチャーです
ただ装備を減らして軽くするのではなく、経験や知識に基づいて「足るを知り」、必要な物だけを持つのがULです
装備に対しての明確な重量なのかは定められてはいないようですが、一般にベースウエイト5kg以下がULと呼ばれる域になっているようです(泊まり装備で5kg以下はすごい)
UL(ウルトラライト)についてもう少し詳しく知りたい人は・・・
東京・三鷹にあるアウトドアショップ「ハイカーズデポ」の店長でもある土屋智哉さんの著書「ウルトラライトハイキング」で分かりやすく、詳しく説明してくれてておすすめです(ULに興味がある人は多分全員読んでる)
STEP3:現実と理想から必要な容量を割り出す
使いたい用途と現状の装備の重量がはっきりしたら、どのくらいの容量のバックパックにするかを決めます
ざっくりとした目安は・・・
私自身の実体験からざっくりとした目安はこんな感じです
日帰り(夏) | 20〜25L |
日帰り(冬) | 25〜30L |
テント泊(夏) | 30〜40L |
テント泊(冬) | 50〜60L |
縦走・2泊〜(夏) | 40〜60L |
縦走・2泊〜(冬) | 60L〜 |
※日帰りの低山なら20Lでも十分ですが、冬は荷物が多くなるので30Lくらいあると安心です
装備によって必要な容量は変わりますが、ざっくりとした目安を参考に容量を決めましょう
用途に合わせて目安を参考にバックパックの容量を絞りましょう!
STEP4 自分に必要なバックパックの機能を考える
バックパックにもさまざまな機能があります
小分けに収納できるポケットの数や、フレームの有無、拡張性の幅広さや荷重分散のための形状など、どのバックパックにもメリットと言える機能が備わっていますが、どんな機能が必要かを考える必要があります
食料など合わせたパックウエイトが15kgを超えるなら、荷重が肩だけにかからないように腰荷重で背負うことができるバックパックにするべきですし、
必要な時に必要なものをすぐに取り出せるようにしたいのであれば小分けできるポケットは多い方がいいです
これが正解ってのは実際に経験を積んで、自分に合っているものを見つけていくしかないのですが、購入前には考えておいた方がいいポイントです
- 腰荷重で背負えるしっかりとしたウエストベルトが付いている事(肩が痛くなるから)
- スリーピングマットなどを外にくくりつけることができる拡張性(容量が足りない時になんとかなるから)
- 小分けするとどこに何をいれたか分からなくなるからポケットは多くなくていい
みたいな事を条件にしています
ULを目指すのであればバックパックもできるだけ軽いものを選ぶ必要があります
例えば、フレームが入っていないバックパックはそれだけ軽量になります
軽量になっている分、シンプルな作りになっていたり、最低限の機能になっていることが多いです(耐荷重も要チェック)
一般的には腰荷重で背負うのが登山用のバックパックの主流ですが、軽い装備の場合、腰荷重で背負う必要がなく、ウエストベルトはバタつきを防ぐために簡易的なものになっていることもあります
STEP3で自分の装備の重量を把握しておくことでフレームの必要性の判断もしやすくなります
STEP5 条件に合うバックパックを探す
用途をはっきりとさせ、現状の装備の重量をしり、自分に必要な機能を把握したら早速条件に合うバックパックを探してみましょう!
バックパックの探し方
探し方としては近所に大型のアウトドアショップや登山用品店などがあれば行ってみるものいいですが、ULを目指すのであれば、一般的な登山用品店はあまりUL系のバックパックは置いていないことが多いです
ネットで調査するなら
いきなりお店に行く前にまずはネットで探してみましょう!
ムーンライトギアやハイカーズデポ、宗像山道具店のホームページはUL系のバックパックを多く取り扱っているので自分に合うバックパックを探すのにおすすめです
気になるバックパックを見つけたら、実際に使っている人のレビューなど確認して、徹底的に調査しましょう
(バックパックは高いので失敗したらダメージが大きい・・・)
STEP6 フィッティングをチェック!実際に触って・背負って確認してみる
必要な機能や自分好みのバックパックが見つかったらすぐに購入するのはNGです
バックパックは長く背負いますので、自分の体に合っているか必ず確認をしてから購入しましょう
フィッティングをする時には、実際に重りを入れて荷重がかかる状態にしてみることでフィッティングを確認することができます
バックパックにもサイズがある!
人によって体格や骨格が違うため、バックパックにも体格に合わせてサイズが選べるようになっています
主に背面長(背中の長さ)によってサイズが分かれていることが多いですが、メーカーによってはショルダーパットやウエストベルトの形状や、長さを選べるバックパックもあります
プロに聞いてみるのがおすすめ!
バックパックを選ぶ時には自分の背面長を知る必要がありますが、自分で測るよりはもうプロに聞いてしまう方が確実です!店員さんに相談すれば背面長の測り方もサポートしてくれます
(しかもショップなら機能の事や店員さんの体験談なんかも聞けちゃうので、機能についての「いる・いらない」の判断材料にもしやすくなります)
実際に背負ってみて、しっくりきたバックパックを購入しましょう!
在庫がなくてネットで買う時は・・・
どうしても在庫がなく、ネットで購入する時は、背面長が合っているかやショルダーストラップの長さが自分のサイズに合っているかをよく確認してから購入しましょう
ネットで購入することでポイント還元を受けられたり、手軽に購入できることからフィッティングなどを考慮せずに購入し、結果的に使わなくなってしまったことがあります
コストを抑えるはずが結局2倍の出費になってしまいました(だからみなさんは気をつけてね)
STEP7 好みのデザインを見つける
よく、デザインで選ぶよりも本当に自分にフィットするものを選ぶようにするべき!って言ってたりすると思うんですけど(正解なんですが)、やはり使いたくなる好みのデザインを選ぶことは重要など思います
どんなに条件がぴったりのバックパックが見つかったとしても、そのデザインや色が好みでなければ使っていてもおもしろくありません(見た目の好みは重要)
自分の好みのデザインのバックパックを見つけましょう!
おわりに
バックパックの選び方を紹介しました
登山やハイキングにおける「3種の神器」であるバックパック
用途と体に合ったバックパックを見つけて快適なハイキングをしましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました
もし、この記事を読んで、ほかにも「こんな基準で考えるといいよ」ってのがある人はぜひ教えてください!(私自身も参考にしたいです!)
ではまた!