北アルプスの「常念岳」に登ってきました!
この記事では、一ノ沢登山口から常念乗越(常念小屋)を経由し、常念岳に登り、1泊して下山するピストンルートを紹介します
北アルプス・常念岳
常念岳は日本百名山に選定されてる山で、飛弾山脈(北アルプス)南部の常念山脈にある標高2857mの山です
日本百名山のほかに、「日本百高山」「信州百名山」「甲信越百名山」などにも選定されています
松本市と安曇野市にまたがる常念岳は麓からも日常的に見ることのできる山で、地元のランドマーク的存在になってるそう
登山ルート(コースタイム)
常念岳 / opoさんの常念岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
総距離 | 15km |
登山口 | 一ノ沢 |
日程 | 1泊2日 |
高低差 | 1619m |
タイム | 13:26 |
DAY1 |
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駐車場(4:51) → 一ノ沢登山口(5:11) |
一ノ沢登山口(5:15) → 王滝(6:32) |
王滝(6:45) → 胸突八丁(8:33) |
胸突八丁(8:33) → 最終水場(9:07) |
最終水場(9:07) → 常念小屋(10:15) |
常念小屋(11:11) → 常念岳(12:35) |
常念岳(13:04) → 常念小屋(14:07) |
DAY2 |
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常念小屋(7:12) → 最終水場(7:48) |
最終水場(8:00) → 胸突八丁(8:20) |
胸突八丁(8:20) → 王滝(9:45) |
王滝(10:00) → 一ノ沢登山口(10:56) |
一ノ沢登山口(10:56) → 駐車場(11:15) |
駐車場
駐車場は第一駐車場と第二駐車場があり、合わせると40〜50台くらいは駐車できそうなスペースです
近いのは第一駐車場で、そこから50mほど下ったところに第二駐車場があります
一ノ沢登山口〜胸突八丁
駐車場から約20分で一ノ沢登山口に到着です
登山届けが出せるほか、トイレもあるので登山者は出発前の最後の準備をしていました
ロータリーがあって、タクシーやバスなんかはここまで送迎してくれます
私が今回、1泊2日の登山で選んだバックパックはパーゴワークスのバディ33です
33Lの容量は1泊の装備をまとめるのにちょうどいいサイズで、背負いやすく、気に入っています
登山口から歩くこと20分、山の神の鳥居と祠、そして大きな木が現れます(御神木かな?)
ひたすら樹林帯の中を歩きが続きます
急な登りではありませんが、ひたすら登りなので結構疲れます。緩やかなのでペースを上げることもできますが、胸突八丁からの登りが急なので、ペース配分を気にしながら歩いた方がいいです
王滝
登山口から1時間15ほど、王滝に到着
標高1610m地点なので、山頂までの標高差はまだ1200m以上もあります
王滝にはベンチが設置されているので休憩をするのにぴったりです
ベンチはひとつしかないので混み合います。ベンチから少し登ったところで一ノ沢の河原に出られるのでそこで休憩するのがおすすめです
王滝からじきに樹林帯を抜けていきます。晴れている日には日差しが強くなすので、日焼け止めを塗っておきましょう!
王滝からは登山道もゴツゴツとした岩が目立つようになり、浮石も多くなるので注意しながら歩く必要があります
登山道はしっかりと整備されていますが、急な木の階段などは気をつけながら通行しましょう
王滝から胸突八丁までもヌカるんでいる場所も多く、滑りやすいので注意が必要。沢沿いを歩く事もあるので、岩のコケに足を滑らせないよう気をつけましょう
王滝ベンチからは徐々に樹林帯を抜けて、一ノ沢沿いを歩きます
振り返ると麓の方に雲海があり、きれいでした
王滝から1時間45分くらい、胸突八丁に到着です
常念乗越(常念小屋)までで一番急な登りの区間です
最終水場
ここから登山道は狭くなるので、すれ違いの時には注意が必要です。譲り合って進みましょう
胸突八丁から40分ほどで最終水場に到着
飲み口の小さいボトルでも補充しやすいようになっているので助かります
最終水場の名の通り、この先、常念岳山頂まで水場はありません
ここまでで飲んでしまった分は補充しておいた方がいいです
私は今まで山の水を飲んでお腹を壊したことはありませんが、浄水器を使うようにしています
冬は浄水器は凍ってしまい、使い物にならないので使いませんが、春〜秋ではリスクを減らす意味でいつも持っていっています
ソーヤー浄水器は汎用性が高く、専用の注射器で洗って繰り返し使えるのでおすすめ
(半永久的に使えるそうです)
ソーヤー浄水器について詳しくはこちら
最終水場〜常念乗越(常念小屋)
最終水場を過ぎると第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチを経由して常念乗越へ
登りはそこまで急ではありませんが、すでに4時間登り続けているので疲れた体にはこたえます
常念乗越に近づくと目的地の常念岳も近くに見えてきます
最終水場から大体1時間、常念乗越(標高2460m)に到着です
常念乗越には常念小屋があり、山小屋での宿泊やテント場があるのでキャンプができます
今回は常念岳に登った後に、常念小屋のテント場で一泊して翌日に下山します
営業期間 | 4月26日〜11月3日(積雪状況により変動あり) |
テント場 | 2,000円/1人(トイレチップ含む) |
山小屋宿泊 | 素泊まり:10,000〜 |
食堂 | 11:00〜14:00 |
売店 | 缶ビール、カップ麺、お茶、ジュースなど |
水場 | なし/小屋で200円/1Lで販売 |
お土産 | Tシャツ、手拭い、バッチなど |
常念乗越までくると、念願の北アルプスの山々の景色を見ることができます!
槍ヶ岳や穂高連峰をはじめとする北アルプスの主峰の景色は絶景でした!
常念小屋でテント幕営の受付を済ませ、テントを張り、必要ないものをテントに置いてから身軽な状態で山頂を目指します
常念乗越〜常念岳
常念岳方面を見上げるとすごく雄大で、いい景色ですが、登ってみるとかなり登りごたえのある斜面でした(キツかったです)
ゴロゴロとした岩が多く、ガレた登山道をひたすら登ります
小屋から見えていたピークあたりまで登ってみると、常念岳山頂まではさらに登りが続いていました(これにはびっくり)
常念乗越からは遮るものがなく、風が強く吹きやすいので、気温以上に体感温度は低く感じます。体温調節がしやすいよう、ウエアをすぐに取り出せるようにしておきましょう
常念小屋から1時間20分、ひたすら登り続けてついに山頂に到着です!
山頂に到着した時には、残念ながら槍ヶ岳や穂高連峰は山頂付近が雲にかかってしまいましたが、常念小屋からは見えない山もみることができ、大パノラマが広がっていました
晴れていれば富士山なども見えるほか、麓の安曇野市や松本市の街並みの景色も楽しむことができます
私が登った時はあいにく富士山などは見ることはできませんでした
常念小屋まで
小屋までの帰りは登ってきた道をひたすら下ります
常念小屋があるのは標高2460m付近なので、常念岳とは標高差が400m近くもありますので高度感たっぷりです
上昇気流にのって湧き上がる雲とのコントラストを楽しみつつ、小屋での贅沢を求めて下ります
常念小屋では生ビールを買うことができます
一杯1000円と山小屋価格ですが、ここは標高2400m地点、運搬コストを考えたら納得のお値段。私のような飲兵衛にはこの贅沢はやめられません
後半ではテント場の紹介や、夕暮れや明け方の北アルプスの絶景について紹介!
下山ルートの解説や、登山口周辺情報もあわせて紹介します!
常念小屋・テント場
常念小屋に隣接されているテント場は第1テント場と第2テント場があり、小屋から近く、飲料の買い足しなどに便利なのが第1テント場で、第2テント場は小屋からは遠いですが、景色がいいのが特徴です
それぞれのテント場にはトイレが設置されていて、テント場利用者は無料で使うことができます(利用しない人はチップ100円)
標高が高い場所のトイレという事もあり、それなりに臭いがしますので、トイレ横のサイトはおすすめできません
キャンプではあまり出番のないドームテントを使用しました
組み立てやすさと居住性はドームテントの右に出る者がいないと私は思っています
特にダブルウォールのドームテントは結露もしにくいし、快適です
その分、テント自体の重量は重たくなりますが、登山で睡眠は体力回復にもかなり重要なので、初心者には特にダブルウォールのドームテントがおすすめです
夕立と夕焼け
常念岳から常念小屋に戻ってきたのが14時すぎ、テントに戻ってしばらくすると雨が降ってきました
標高の高い山ではよくあることで、平地で温められた空気が山の斜面にぶつかり、上昇気流で山の上に上がると、温度差で雲が発生し、雨を降らせるようです[参考著書:山の観天望気]
この日も予報はずっと晴れだったのですが、15時過ぎから降り出した雨は17時過ぎまで降り続き、時より激しく降る時間帯もありました
雨が上がるとすぐに晴れ間がでてきて、雲の切れ間から逆光の槍ヶ岳のシルエットを見ることができ、幻想的な風景も楽しむことができました
夕暮れ前には多くの登山者がその景色を見て楽しんだり、写真に収めていました(これは見ないと損です)
私が行った日がちょうど新月の時で、月がでていなかったため、日が暮れてからは星空を楽しむことができました
都心では見ることのできないような星の数、肉眼ではっきりと見ることができる天の川は普段とは違う特別な夜の景色です
(この瞬間は今回カメラを持っていかなかったことを後悔しました)
気温は明け方で11℃まで下がった
8月の中旬に行ったのですが、気温は明け方に手元の温度計で11℃まで下がりました
8℃〜10℃くらいを想定していたので、かなり薄手の寝袋を持っていったのですがちょうどよかったです
使用温度が8℃の寝袋でフードなしですが、朝まで快適に寝ることができました
夜明けの北アルプス盟主のモルゲンロート
山の朝は早く、3時過ぎにはそこらじゅうで目覚ましが鳴り始め、ゴソゴソと準備を始める人が増えます
縦走の途中で、これから次の目的地を目指す人もいますが、多くの人のお目当てはご来光です
標高の高い場所では遮るものがないため、きれいな日の出を見ることができます
この日は東の空に雲が多く、きれいな日の出をみることはできませんでしたが、それでも朝焼けに染まった槍ヶ岳を始めとする北アルプスのモルゲンロートを見ることができました
下山:常念乗越〜一ノ沢登山口
私たちは2日目は下山するだけだったので出発は遅めの7時
この頃には他のハイカーのほとんどは次の目的地に向けて出発していました
下山を始めると登山道は北アルプス主峰とは反対のため見納めです(何度見てもきれい)
下山開始すると胸突八丁までは見晴らしもよく、気持ちのいい山歩きができます
8時過ぎで気温は15℃ほど、行動中は暑さを感じます(最終水場に着く頃には汗だく)
胸突八丁からはまたひたすら樹林帯歩きになります
常念乗越から一ノ沢登山口まで帰りは4時間弱で戻ってくることができました
一ノ沢登山口から駐車場に戻る途中、お猿の群れが仲良く食事をしていました
人間を見ても逃げるそぶりもせず、ひたすらに何かを食べる猿
かわいいとは思いつつ、日光猿軍団の怒った猿を想像しながら怖くなり、その場を立ち去りました
北アルプスの魅力にどっぷりとハマってしまったので、縦走や違う山々にもチャレンジしていきたいと思います!
最寄りのコンビニ
登山口から一番近いのはセブンイレブン穂高牧店です
他にも安曇野市内にはたくさんコンビニがあるので、高速道路を降りたら登山口に行くまでに寄れるコンビニは多くあります
立ち寄り湯
登山口からより安い温泉施設を二つ紹介します
- AMBIENT 安曇野ホテル
- シャクナゲの湯
AMBIENT 安曇野ホテル
駐車場から一番近いのがAMBIENT安曇野ホテルです(読み方が分かりません笑、アンビエントかな)
ホテルですが、日帰り入浴も可能です
入浴利用料 | 大人:1,200円 小人:600円 |
営業時間 | 5:00~10:00 / 14:00~24:00 |
シャクナゲの湯
もう一つは日帰り温泉施設のシャクナゲの湯です
入浴料が安く、コスパ的にもおすすめです
料金 | 大人:平日600円 土日祝700円 子供:400円 |
開館時間 | 9:30~21:30(最終受付20:30) |
休館日 | 第1水曜日(祝祭日の場合は翌日) |
おわりに
初めての北アルプス登山では最高の体験をすることができました
圧倒的なスケールの絶景は見る価値ありです!
最後まで読んでいただきありがとうございました
ではまた!