百名山の天城山に登山に行ってきたのでその体験談です
タイトルにあるとおり、標高は低いけど思っていたよりもハードな山でした
この記事では天城山縦走登山口からの周回コースの登山ルートでのポイントを解説します
静岡県【天城山】万二郎岳/万三郎岳
静岡県の伊豆半島中央部にある山で、「天城山」は連山の総称です
天城山脈と呼ばれていたりもして、百名山のひとつ。最高峰は万三郎岳(ばんざぶろうだけ)1405m、次いで万二郎岳1299mです
温暖な伊豆半島とはいえ、冬には雪山となります
登山ルート
万二郎岳(天城山)・万三郎岳(天城山) / opoさんの天城山・万二郎岳(天城山)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
天城山縦走登山口→四辻分岐→万二郎岳→馬の背→石楠立→万三郎岳→涸沢分岐点→四辻分岐→天城山縦走登山口
天城山縦走登山口から入って、万二郎岳、万三郎岳を登って周回できるシャクナゲコースを歩いて来ました
コースタイムは約5時間30分ほどでした
天城高原ハイカー専用駐車場
伊豆スカイラインの天城高原ICからおよそ6.7km、15分ほどで天城高原駐車場に到着します
駐車場は無料で、かなり広く、舗装もしっかりされていて、50〜70台くらいは駐車できるスペースがあります
駐車場にはトイレがあり、下山後にドロを落とすための水道も設けられています(ありがたい)
トイレは凍結防止のため、冬季閉鎖されているようですので行く時期によっては使えません(私は3月にいきましたが使うことができました)
天城山縦走登山口→四辻分岐(10分)
駐車場の出入り口の向かいに登山口があります
コースマップや危険箇所の情報も確認することができました
登山口から四辻の分岐まではそれほどアップダウンのない緩やかな登山道を歩きます
緩やかですが、ゴロゴロと動きやすい石が多いのと、木の階段などは結構荒れているので歩きにくい箇所もあって注意が必要です
10分ほどで四辻の分岐です
ここにはベンチもあり休憩する事もできます
どちらに行っても万三郎岳に登ることができ、万二郎岳から登るか(左)、万三郎岳から登るか(右)選ぶことができます
私は万次郎岳から登りました
体力に自信のない人は絶対に万二郎岳から登るのがおすすめ!(その理由はのちほど)
四辻分岐→万二郎岳(60分)
四辻の分岐からしばらくは緩やかな登山道が続きます
道中には木々の紹介プレートなどがあり、名称や特徴などを知ることができるので楽しめます
コースには天城山縦走路のプレートがあり、目印になります
10分ほど歩くとだんだんと登りになってきます
階段などがありますが、土が流れてしまっている所もあり、荒れている場所もあります
基本的にずっと樹林帯の中を歩くので景色は楽しめないです
私が行ったのが3月でしたので木の葉がなく、樹林帯の向こうに景色を見ることができましたが、木に葉がついている季節はほとんど景色は見えないでしょう
途中で開けたところにでると、ここでようやく景色を楽しめます(ちょっとだけ)
登山道はゴロゴロとした動く岩が多く歩きにくい場所も
春の山は寒暖差で霜が溶け、ぬかるんでいる箇所もおおく、岩などは滑りやすいので特に注意が必要です
富士山は樹林帯のむこうなので楽しめません
荒れた登りが続きましたが、万二郎岳の頂上付近に近づくと道は平坦になります
万二郎岳(1299m)に到着です
ベンチなどはありませんが、腰掛けられる岩などが点在していて休憩するのにちょうどいい場所です
万二郎岳山頂から見る景色は駿河湾が綺麗に見ることができます
陸側には万三郎岳もみえます(天城山脈)
万二郎岳→馬の背(10分)
万二郎岳から馬の背までは一気に下ります
下りきると平坦な登山道になり、馬の背に到着します
馬の背→石楠立(20分)
馬の背を過ぎるとまた登りです
そんなに長い登りではありませんがまた一気に標高を上げるので勾配は急です
ですが、この辺りはひらけている場所もあり、景色を楽しみながら歩くことができます
登りきるとアセビのトンネルがあり、登山道は平坦になります
平坦/緩やかな下りですが、木々の背が低いので歩きにくい箇所もあり、時にはしゃがんで進まないといけないような場所もあって注意が必要
アセビのトンネルを過ぎるとここからまた一気に下ります
ハシゴがかかっている箇所もありますので慎重に進みましょう
一気に下ったらまた平坦な登山道になります
平坦な登山道をしばらく行くと、石楠立に到着です
ここまで来ると万三郎だけはもうすぐです
石楠立→万三郎岳(20分)
石楠立からしばらくは道幅の狭いゴロゴロした岩の道を歩くのでなかなかペースが上げられません
標高を上げるとひらけてきて、開放的なブナの樹林帯の中をすすみます
木の根がびっしりと張り巡らされているので足の踏み場を確認しながら歩く必要がありますが、ゴロゴロと動きやすい岩に比べると歩きやすいです
ひらけた樹林帯を抜けると万三郎岳の山頂に到着です
山頂からの眺望はそこまであまり良くありませんが、ベンチも設けられているのでちょっと休憩するにはもってこいです
広くは無いので混んでいる時などは休憩はできないでしょう
万三郎岳→涸沢分岐点(45分)
山頂から5分ほど平坦な登山道を歩くと分岐になります
天城縦走路は八丁池、戸塚峠方面(右)で、シャクナゲコース(左)は天城縦走登山口にもどる事ができます
今回は左に行き、天城登山道入り口に戻ります
この分岐のあたりは割と平坦でひらけているので山頂ではなく、ここで休憩をとりながら富士山の景色を楽しむのもおすすめです
ここの絶景から涸沢分岐点までは一気に下っていきます
冒頭で体力に自信のない人は万二郎岳から登ることをおすすめしましたが、いくつかある急登が理由です
シャクナゲコースを万三郎岳から登ろうとする場合、急登は全て登りとなり、かなりの体力を使います
万二郎岳から回った場合、いくつかある急登は全て下りになるので登りに比べると体力的には楽に歩くことができます
実際に歩いてきてみて、万二郎岳から登って良かったと思いました
写真では分かりにくいかもですが、高低差の大きな段差もいくつかあります
急登を下り切ってしばらくいくと迫力満点の大木があります
この大木からは登山道の景色が広葉樹から針葉樹の樹林帯に変わっていきます
針葉樹の登山道を歩くと時期に小沢分岐点に到着します
涸沢分岐点→四辻分岐(1時間45分)
涸沢分岐点から登山道の雰囲気が大きく変わり、また違った雰囲気の登山を楽しむことができます
徐々にコケが多くなり、大きな岩も多くなってきます
登山道沿いにはいくつもの大木が立っていて、その木々を見ながら歩くのも魅力です
天城観測所の年間降水量は平均3,110mmで、全国平均の年間降水量の約2倍と降水量の多い地域です
太平洋からの湿った風が天城山脈に当たることで雨雲に発達することが多いらしく、気象庁の観測地点では屋久島などに次いで降水量の多い地域となっています
Wikipediaより
雨が多く、ヌカるみで歩きにくい場所もあるので気をつけて通行しましょう
枯れた沢を横切ると時期に四辻の分岐に到着します
四辻分岐→天城山縦走登山口(10分)
四辻の分岐からは15分ほどで登山口まで戻ることができます
最初に登山道に入った時には気づかなかったのですが、登山道の看板の裏には「おつかれさまでした」の文字が
万三郎岳は標高は高くはありませんが全8.3kmのシャクナゲコース、歩きごたえのあるコースでした
見どころは景色よりも「コケや木々」
天城山登山での見どころは眺望よりも登山道沿いに生息している「コケや木々」です
コケの種類など詳しくは知らないのですが、それでもさまざまな種類・形をしたコケは歩くのを楽しませてくれます
登山道に点在している巨樹たちも見所のひとつです
枯れていても立ち続けている大木や、コケに覆われたブナの木もあり、伊豆自然の深さを感じることができます
最寄りのコンビニ
登山口駐車場の最寄りにはコンビニがありません
海沿いまででないとコンビニがないので事前に買い物は済ませておきましょう
箱根方面から伊豆スカイラインを利用する場合は地元のコンビニで買い出しを済ませてくるのがおすすめ
小田原厚木道路や西湘バイパス、箱根新道など高速道路や自動車専用道路を乗り継ぐとコンビニがないまま天城高原ICまで来てしまいます
登山時のウエア:靴下のレイヤリングは快適!
登山の時に限らず、靴下には日頃からこだわっています
それは重ね履き(レイヤリング)することです
靴の中って結構汗をかいて蒸れるし、臭いもしてきます
足の蒸れや汗で皮膚がふやけたりするのは靴擦れなどのトラブルの原因になります
そんな悩みを解決できたのが重ね履き(レイヤリング)でした
速乾性の高い素材の極薄靴下を登山用の靴下の下に履くことで汗による濡れを軽減してくれて、靴の中を快適な状態に保ってくれます
私が使っているのが「インジンジ」というメーカーのライナークルーヌーウールで、5本指ソックスです
極薄なので重ね履きするのにピッタリで、ゴワゴワしたりしません
このライナークルーを履くようになってから靴の中のストレスが減りました
おわりに
百名山「天城山」の登山レポートでした
急な登り、下りが交互に続くメリハリのあるコースで登っていて楽しいコースでした
最後まで読んでいただきありがとうございました