日本百名山「浅間山」の周囲を囲む外輪山を歩いてきました
この記事では「車坂峠」から浅間山外輪山を周回するルートを紹介します
所要時間は約6時間、外輪山から望む浅間山のスケールと、外輪山の眺望に圧倒されっぱなしでした!
- キャンプ歴は20年以上
- 渓流釣り(テンカラ)5年目
- アルプスから低山まで山登り
- 装備はできるだけ軽く、ULなスタイルで(現在ベースウエイト4.5kg)←装備について詳しくはこちら
日本百名山 「浅間山」
浅間山(あさまやま)は群馬県と長野県の境にそびえる火山です。「浅間山」とは複数の山の総称で、最高地点は標高2,568mの釜山(かまやま)ですが、火口に近く、踏み入ることは禁止されていて、登れる山として最も高いのが標高2,524mの前掛山(まえかけやま)です
浅間山は日本百名山にも名を連ねている山ですが、2024年7月時点で噴火警戒レベル2に指定されており、前掛山への登山は禁止されています
前掛山へは登れないということで、今回は浅間山の西側に連なる外輪山の周回ルートを紹介します。筆者も訪れてから浅間山の雄大さと、外輪山が作る独特な風景に魅了されてしまいました
ルート概要
プラン | 日帰り |
タイム(休憩込み) | 6時間15分 |
歩行距離 | 9.8km |
ルート紹介
登山ルート(所要時間) |
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車坂峠⇒(1時間15分)⇒槍ヶ鞘 |
槍ヶ鞘⇒(10分)⇒トーミの頭 |
トーミの頭⇒(25分)⇒黒斑山 |
黒斑山⇒(25分)⇒蛇骨岳 |
蛇骨岳⇒(15分)⇒仙人岳 |
仙人岳⇒(30分)⇒鋸岳 |
鋸岳⇒(33分)⇒賽の河原 |
賽の河原⇒(20分)⇒湯ノ平分岐 |
湯ノ平分岐⇒(1時間20分)⇒トーミの頭 |
トーミの頭⇒(1時間5分)⇒車坂峠 |
車坂峠から外輪山へ
今回紹介するルートの起点となるのが標高1,973m地点にある車坂峠登山口(くるまさかとうげ)は標高が高いので夏でもひんやり。スタートから猛暑で汗だくになることを回避できます
登山口付近には無料で利用可能な高峰高原ビジターセンターの駐車場があります
満車の場合には少し歩きますが高峰マウンテンパークの駐車場を利用しましょう
車坂峠から外輪山へは「中コース」と「表コース」の2本の登山道があって、「表コース」は見晴らしがよく、八ヶ岳を見ながら歩くことができるので眺望を楽しみたい人におすすめ。「中コース」は黒斑天然カラマツの群生や森に広がる苔などを楽しみながら歩けます。
私は登りで「表コース」を選び、下山で「中コース」を利用しました
登山口から登り始めると序盤は緩やかな登りが続きますが、景色が見えるようになってくると、勾配は徐々に急になってきます
車坂峠から約1時間15分、外輪山の最初のピーク、槍ヶ鞘(やりがさや・標高2,294m)に到着。浅間山が姿を見せ、雄大な山容を望むことができます
槍ヶ鞘は外輪山の端のため、外輪山や浅間山の全容はまだ見えません。トーミの頭まで行くと全容を見ることができます(トーミの頭までは10分ほど)
トーミの頭から望む外輪山と浅間山
槍ヶ鞘からトーミの頭までは短い区間ですが、ザレているので足元に注意が必要です
トーミ頭からは外輪山と浅間山が見渡せ、これから歩くルートの全容を見ることができます
外輪山の山容はスケールが大きく、思っていた以上の景色でした
トーミの頭から外輪山を縦走し、鋸岳(のこぎりだけ)まで行ったところから浅間山の麓へと下り、再び外輪山を登り返してトーミの頭まで戻ってくる周回コースです
浅間山外輪山の縦走
トーミの頭からの外輪山は稜線を小刻みにアップダウンを繰り返しながら歩きますが、どこからでも眺望がよく、起伏も緩やかなので景色を楽しみながら歩くことができます
浅間山の外輪山は6つのピークがあり、およそ1時間45分かけての縦走になりますが、進むにつれて山容がガラッと変わるので飽きることなく歩けます
トーミの頭から黒斑山へ
トーミの頭の次に登頂するのが黒斑山(くろふやま)。
標高は2,404mで、外輪山の最高地点で、トーミの頭からは25分ほど。
外輪山の最高地点ですが、山頂の周りには木々があり、眺望は限られています(浅間山の景色はしっかりと楽しめます)
黒斑山の山頂にはスペースがあまりないので、休憩するなら隣の蛇骨岳(じゃこつだけ)まで行ってからがおすすめ!
蛇骨岳→仙人岳→鋸岳
黒斑山の次にあるのが蛇骨岳で標高は2,366m。黒斑山からの所要時間は25分くらい。眺望を楽しみながら歩いているとすぐに到着できます。
蛇骨岳をすぎると木々が少なくなり、荒々しい岩が多くなってきます。登山道はザレている箇所もあるので滑らないように気をつけましょう
蛇骨岳の次は仙人岳(せんにんだけ・標高2,319m)。仙人岳まで来ると、あたりは荒々しい風景に変わり、ここが火山帯だということを実感することができます
蛇骨岳を過ぎたところに注意喚起の看板があって、火口から2km以内のエリアとなるのでヘルメット着用が推奨されています
外輪山の最後のピークとなるのが鋸岳(のこぎりだけ・標高2,254m)。ここまでくると浅間山は目の前に迫り、大迫力の景色を望むことができます(浅間山の大きさを感じることができます)
歩いてきた外輪山を振り返ると、トーミの頭から黒斑山、蛇骨岳あたりまでは緑が多かったですが、そこから仙人岳、鋸岳あたりは荒涼とした岩綾帯に変化しているのが分かります(変化が大きく、単調な登山道と違って歩いていて楽しかったです)
鋸岳からJバンド岩場を下って賽の河原へ
鋸岳から外輪山を一旦下りますが、この下りが結構急です
斜面が急で、道幅は狭く、さえぎるものがないので高度感があり、緊張する区間でしたが、足場は思ったよりも安定しているので危険を感じるような箇所はありませんでした
見上げるように望む外輪山は独特のスケール感
下から見る外輪山はアルプスの景色ともまた違った独特の景色で、浅間山の迫力と、高度感のある外輪山を両サイドに望みながら歩きます(この区間気持ちよかったです)
「Jバンド」と呼ばれる岩場を下りきると湯ノ平(ゆのたいら)分岐までは起伏の穏やかな歩きやすい区間でした
平坦な道を10分ほど歩くと賽の河原分岐に到着。賽の河原分岐から前掛山方面へは現在は立ち入り禁止エリアとなっています
賽の河原分岐から15分、湯ノ平分岐まで来ると、そこからトーミの頭まで急登を登り返す区間です(ここが1番しんどかった)
トーミの頭までは約1時間20分ほどかかり、途中振り返ってみると自分が歩いてきた道がかなり急だったことを実感できます
急登が続く区間ですが、振り返れば浅間山がドーンと見えるのと、高山植物が多く咲いているので、急な割に景色や植物を楽しみながら登れました
トーミの頭から「中コース」を使って車坂峠へ
トーミの頭からは中コースを使い、車坂峠まで下山します。表コースと違い、眺望はないけど、黒斑天然カラマツの群生や森に広がる苔などを楽しみながら歩けたコースでした。
トーミの頭からの所要時間は1時間5分ほどで車坂峠まで戻ってくることができます
浅間山は火山!出かける前には必ず最新の情報をチェック!
冒頭でもお伝えした通り、浅間山は2024年8月時点で「噴火警戒レベル2」の火山である。今回紹介したルートは火口から半径2km以内のエリアも歩くため、出かける前には気象庁の最新情報をチェックしてから出発しましょう
最寄りのコンビニ
上信越自動車道・小諸ICから向かう場合、ローソン小諸インター店が寄りやすいです
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おわりに
浅間山外輪山コースの紹介でした
所要時間は約6時間15分、短いとは言えないコース。途中、水場はないので十分な水分を持ってから出発しましょう!
【MAP】車坂峠 長野県小諸市甲
上信越自動車道・小諸ICよりチェリーパークライン経由で約30分(18.2km)